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2014年7月17日のブックマーク (3件)

  • 書評:鯨と原子炉

    書評:ラングドン・ウィナー『鯨と原子炉-技術の限界を求めて』吉岡斉・若松征男訳(紀伊國屋書店、二○○○年))『思想』2001年第9号pp.144-147 書の原著の出版は一九八六年である。日語訳の書を今回読んだ第一印象は、訳者の一人も「あとがき」で予想している反応であるのだが、何よりも「なつかしい」というものであった。しかし、そういった感傷的な気分から冷めて考えよう。二十一世紀に突入してしまった現在、書にはいったいどのような意義があるのか。それを論じてみたい。 書は、科学と技術政治性に鋭くメスを入れた著作である。ウィナーは生活の形式を変化させるものとしての技術に注目する。生活の形式は、現代社会における権力関係を内包している。したがって、そこに技術政治性を読みとることができる。これが技術政治哲学を基礎づける考え方である。 通常、技術は科学の応用と考えられるが、ウィナーはそのよ

  • 1448 夜 | 松岡正剛の千夜千冊

    鯨と原子炉 技術の限界を求めて ラングトン・ウィナー 紀伊国屋書店 2000 Laangton Winner The Whale and The Reactor 1986 [訳]吉岡斉・若松征男 編集:水野寛 装幀:芦澤泰偉 原子力って何なのか。核エネルギーのことだ。 原爆と原発は何がちがうのか。ほとんどちがわない。 では、原子炉では何がおこっているのか。 燃料ペレットで核分裂がおこり、 ウランからプルトニウムが生成されている。 原子力の平和利用は可能なのか。 ここまで原発事故が連打されていて、 おまけに核燃料の処理ができないようでは、 とうてい原子力社会など到来するはずがない。 こんな話で今年を了えるのは忍びないけれど、 それが2011年のニッポンだったのである。 だったら来年は、鬼と一緒に笑ってみせようか。 それとも鯨に原子炉を叩いてもらおうか。 今夜の千夜千冊が今年のラスト・ナビゲー

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  • 原子力市民委員会「見解:川内原発再稼働を無期凍結すべきである」を発表しました | 原子力市民委員会

    原子力市民委員会 座  長 舩橋晴俊 座長代理 吉岡 斉 委  員 荒木田岳 井野博満 大島堅一 大沼淳一 海渡雄一 後藤政志 島薗 進 筒井哲郎 満田夏花 武藤類子 原子力市民委員会は、2013年4月の発足時から、福島原発事故の被害の深刻さを直視し、原発ゼロ社会への転換を目指すべきであるとの基的な見解を示してきた。2013年6月には、新規制基準の策定に際し、緊急提言「原発再稼働を3年間凍結し、原子力災害を二度と起こさせない体系的政策を構築せよ」を発表し、新規制基準が原発の安全を保証しないことを示した上で、それに基づく原発再稼働はすべきでないことを主張した。 2014年4月に発表した『原発ゼロ社会への道――市民がつくる脱原子力政策大綱』では、原発ゼロ社会を目指す具体的な行財政改革の道筋までを含む政策提言を行ってきた。 現在、電力各社と政府が、原発再稼働を急ぎ、九州電力川内原発の再稼働許可

    原子力市民委員会「見解:川内原発再稼働を無期凍結すべきである」を発表しました | 原子力市民委員会