「運のつき」(マガジンハウス 2004年)は養老さんの本としてはあまり売れなかったのではないかと思う。題名だけみても何について書いた本だかわからないし、内容は全共闘運動へのうらみつらみであるし。 全共闘運動へのうらみつらみといっても、相手は小阪氏のいう自己解放派の全共闘ではなく、小阪氏が東大全共闘の思想を代表するものであるとする大学院生の組織「全闘連」あたりへのうらみつらみ、具体的にいえば研究室封鎖へのうらみつらみである。 養老氏によれば、学位論文がすんで、次の論文が英国の雑誌に採用され、自分の研究というものへの自信ができてきて、研究者としてこれからという時に研究室を追い出された。養老氏は本気で研究をしようとしていた。 研究室を追い出されたとき、本気で腹を立てました。はたで見ていた人が、「顔色が真っ青だったよ」と、あとでいっていたくらいです。 いまでもあそこでガマンして、暴力沙汰にならなく
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