アメリカのアニメスタジオ「ライカ(laika)」。現在全盛であるCGでもなく、手描きでもなく、主に実物の人形を使った「ストップモーション・アニメーション」という、いまでは珍しくなった手法で、あたたかみのある手づくりアニメ作品を制作している最高峰の工房である。 粘土(クレイ)を使った『ウォレスとグルミット』や『ひつじのショーン』のアードマン・アニメーションズも使っている、この「ストップモーション・アニメーション」という制作方法は、手作業で被写体を動かして、それを1コマずつカメラで写真撮影していくという、気の遠くなる作業を必要とする。本作『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は、ライカ作品の中では現時点で上映時間が最長となっているが、平均すると1週間に約3秒ほどのペースで本編の映像を撮りあげていったという。 まさに職人による芸術的な工芸作品といえるライカの長編映画のなかで、日本を舞台にした『KUB
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