実際の労働時間にかかわらず一定の時間働いたとみなす「裁量労働制」の対象拡大を巡る国の議論が大詰めを迎えている。経営側は「制度の満足度は高い」として拡大を求める一方、適用者の1割近くが「過労死ライン」の労働時間に達するなど運用面の危うさから慎重論は強い。裁量制で働いた当事者は「働かせ放題にできる制度では、もう働きたくない」と話した。(畑間香織)
![残業月80時間以上なのに手取り20万円…危うい「裁量労働制」の実態 国の審議会が適用対象の拡大を議論:東京新聞 TOKYO Web](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fb0a28717d2b0609987dd8fb42b0a9c71b22259d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.tokyo-np.co.jp%2Fimage%2Farticle%2Fsize1%2F2%2Fe%2F6%2Ff%2F2e6fb98bce7590e5489c87d21c39e420_1.jpg)
身近にある草花を調査し、ときには食べてみる。そんな高校の部活がある。都立日比谷高校(千代田区永田町)の「雑草研究部(雑研(ざっけん))」だ。全国的にみても珍しい部活だからか、最近は入部する新入生が多い。部員たちが取材に協力している漫画「ザッケン!」も人気上々で、単行本の第1巻が出版されたばかり。どちらの雑草研究部もいま活気づいている。 「きょうはヨモギを採ってきて団子を作ります」と部員たちが向かった先は学校敷地内の植え込みだった。東京の都心部にある日比谷高校だが、ヨモギがあちこちに生えている。部長の宮崎瑞菜さんの「若葉だけ摘んで」との指示で葉を集める。ヨモギの近くにはドクダミやフキも。「紫の花はダイコンバナ、白いのはヒメジョオン」と岸本葵さんが説明してくれた。
コロナ禍と重なる二〇二〇年五月から一年間、週刊文春にエッセー「心はつらいよ」を連載した。「寝ても覚めても何を書くかを考える地獄のような日々で。でも振り返れば『心』を書こうとしていたんだなと」 連載をまとめた本書は<ちょっと長めの序文>に始まる。三十ページ近い文章で、この一年で執筆しながら考えたことを追う。当初、臨床心理士として病禍の心について書き進めた。だが、夏ごろには既に書くことがなくなっていた。「心というのは極めて私的な領域の話。でも、コロナは私的領域を無くす病。心について書くことが難しくなった」 心はどこへ消えた? タイトルは連載中にぶつかった問いだった。思考を深めると、コロナ前から政治や経済などの「大きすぎる物語」ばかりが語られ、個人の複雑な事情といった「小さな物語」はかき消されてきたと思い至った。心が宿るのは後者。<心は何度でも再発見されねばならぬ>との思いから<具体的で、個別的
島津製作所(京都市)が製造した医療用エックス線装置を巡り、保守と販売を担う子会社の島津メディカルシステムズ(大阪市)熊本営業所の幹部社員が、熊本県内の公立病院に納入した装置に回路を遮断するタイマーを仕掛け、故障を装って部品を交換していたことが本紙の取材で分かった。病院は交換修理費として200万円超を支払った。島津製作所は社内調査していることを認め、自社のホームページに「事実関係が明らかになり次第、しかるべき対応を行う」とのコメントを出した。 両社の関係者は25日、この病院を訪れて謝罪し、概要を説明した。営業所を所管する熊本県は、メディカル社などから聞き取りをする考えを示した。病院を運営する自治体は、代金の返還を求めることも視野に検討するとした。 部品を交換していた装置は、エックス線で体内を撮影しながら映像を見られる「エックス線テレビシステム」で、この病院には2009年に設置された。関係者に
東京電力は23日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉格納容器底部を水中ロボットで撮影した画像を新たに公開した。核燃料があった圧力容器を支えている鉄筋コンクリートの土台(厚さ1.2メートル)の一部で、鉄筋がむき出しになっていることを確認。事故時に圧力容器から溶け落ちた核燃料(デブリ)の熱でコンクリートが溶けた可能性が高い。 圧力容器を支える基礎はコンクリートがなくなり、鉄筋が向きだしになっていた=東京電力福島第一原発1号機原子炉内で(国際廃炉研究開発機構、日立GEニュークリア・エナジー提供) 東電によると、格納容器底部から圧力容器真下につながる開口部付近では、塊状の堆積物を複数確認した。開口部に近いほど堆積物が厚く、土台の鉄筋がむき出しになっていた。コンクリートは1100度以上の熱で溶けるとされ、土台の破損が激しいと最悪の場合、支えきれなくなった圧力容器が落下する恐れもある。
経済産業省は27日、電力需給の逼迫が見込まれる今冬に大規模停電の恐れが高まった場合、大企業などを対象に「電気使用制限」の発令を検討すると明らかにした。違反すれば罰金が科される強制的な措置。また一般家庭などの節電が不十分な場合に備え、必要なら計画停電も円滑に発動できるよう、電力会社に準備状況を確認するとした。 安定的な電力供給には、余力を表す供給予備率が3%必要とされるが、来年1月に東京電力管内でマイナス0・6%、中部、北陸、関西、中国、四国、九州電力で1・3%に陥ると予測されるなど、今冬は供給不足が懸念されている。
【ロンドン=加藤美喜】ロシアのエネルギー依存脱却を目指す欧州で、原子力発電所の新設や延長の動きが出ている。ロシアのウクライナ侵攻を受け、エネルギー安全保障の観点から電力自給を高める狙いだが、高コストや安全面から懸念の声も上がっている。 英政府は7日発表の新エネルギー戦略で、2030年までに最大8基の原発新設を承認する方針を表明。50年までに電力需要の25%を原発で賄う目標を掲げた。洋上風力や太陽光、水素エネルギーも促進し、30年までに電源構成の95%を低炭素エネルギーにするとしている。 ジョンソン首相は7日、訪問先の英南西部ヒンクリーポイントC原発で、新戦略について「われわれは世界の原油や天然ガス価格の変化に左右されず、プーチン(ロシア大統領)の脅しにも影響されてはならない」と説明。8日にもロンドンでドイツのショルツ首相と会談し、エネルギー自立の重要性を強調した。
原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は9日の衆院経済産業委員会で、日本国内の原発がミサイル攻撃を受けた場合、「放射性物質がまき散らされることが懸念される。現在の設備で避けられるとは考えていない」との見解を示した。ウクライナを侵攻したロシア軍が原発を攻撃したことを受けて質問した立憲民主党の山崎誠氏に対する答弁。 国内の原発を巡り、政府はテロ対策を進めているとは説明してきたが、軍事的な攻撃に対する危険性は明言してこなかった。更田氏は経産委で「2国間の紛争による武力攻撃を(安全上の)審査などで想定していない」と説明。原発が占拠されれば「コントロール全体を握られる。その後はどんな事態も避けられない」と指摘した。 鬼木誠防衛副大臣はミサイル技術の向上により迎撃が難しくなっているとして「敵基地攻撃能力を含めてあらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討していく」と答弁。山崎氏は「地震やテロ、そして今回
工都川崎を支えた貨物鉄道の歴史をたどる展示「鉄道操車場物語」がミューザ川崎シンフォニーホールで開催されている。鉄道開業百五十年にちなんだ催し。かつて「東洋一」の規模を誇った新鶴見操車場を中心に、約百点の写真や資料などで貨物鉄道と地域のかかわりを紹介している。十六日まで。(中山洋子) 操車場とは貨物車両などを再編成した中継場所。国鉄末期の一九八四年、操車場を経由しないで目的地まで直行する輸送方式に全面転換され、役割を終えた。 「東京の南の玄関口」にあたるのが、一九二九(昭和四)年に開業した新鶴見操車場だった。現在のJR新川崎駅周辺の川崎市幸区と横浜市鶴見区にまたがる全長約六キロ、面積約八十ヘクタールは三七年に完成。全国屈指の巨大操車場を膨大な貨物が行き来した。
二〇一九年の台風で地下収蔵庫が浸水した「川崎市市民ミュージアム」の被災から、市の文化政策を市民の目線で検証する集会が二十二日、東海道かわさき宿交流館(川崎区)で開かれた。 全川崎地域労働組合が主催した「川崎市市民ミュージアム『雇い止め』から『収蔵品被災』の市民による検証」。ミュージアムの元副館長で、雇い止めされたとして指定管理者のアクティオを訴えている浜崎好治さん(60)が、被災の問題点などについて説明した。
<新型コロナ>神奈川県で過去最多の2584人が感染 横浜市は「患者が多すぎて、クラスター発表できない」 神奈川県内で16日、過去最多の2584人の新型コロナウイルス感染が明らかになった。県と6市の保健当局が発表した。新規感染者が2000人を超えるのは4日連続。1週間前より418人多く、4日連続で1週間前を上回った。約68%に当たる1749人の感染経路が分かっていない。また、3人の死亡が確認された。 川崎市は宮前区の40代男性会社員と横浜市の90代男性の2人の死亡を発表した。40代男性は11日に軽症と診断され、自宅療養中だった。13日午後11時ごろ「意識がない」として家族から救急要請があり、搬送された病院で約1時間20分後、肺炎による死亡が確認された。 市によると、男性は13日午後3時すぎ、市職員との電話で息苦しさとのどの違和感、食欲不振を伝えていた。市の担当者は「この時点でただちに入院とい
横浜市は5人の死亡を発表した。このうち20代男性は12日に発熱し、15日に自宅で倒れているのを家族が発見し、病院に搬送したが死亡した。搬送時の検査で陽性と判明した。肥満で高血圧を患っていた。 80代男性は7日にせきなどで発症し、11日に陽性判明。本人の希望で自宅療養後、13日から入院していた。慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの持病があった。90代女性3人のうち1人は特別養護老人ホーム、別の1人は通所介護施設のクラスター(感染者集団)に含まれ、残る1人は感染経路不明。新規感染者は633人。桐蔭横浜大(青葉区)硬式野球部で部員1人、有料老人ホームで入居者1人、放課後デイサービスで児童1人の感染が分かり、それぞれ計37人、5人、5人のクラスターに認定した。 川崎市は2人の死亡を発表した。いずれも糖尿病の基礎疾患があり、ワクチンは未接種という。川崎区の40代男性は3日に発熱とだるさ、せきの症状が出
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