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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (81)

  • 変光が止まったベテルギウス

    今年に入り増光が続いていたオリオン座のベテルギウスの変光が止まったと話題になっています。この状態がいつまで続くのか、この後どのような変光を見せるのか、目が離せません。 【2023年11月15日 高橋進さん】 オリオン座のベテルギウスは以前は、0.0等から1.3等ほどを主に400日ほどの周期で変化する「半規則型変光星」とされていました。ところが2019年末から急激に減光し、2020年2月には1.6等にまで暗くなって「大減光」「2等星に陥落」などと言われました。 この減光の原因については、大黒点によるものであるとか、超新星爆発の前触れであるとか様々な説が出されましたが、最終的には400日周期の変動とおよそ6年の周期の変動が重なったことと、大量の塵が放出されたことによる減光だと考えられています。 大減光の後、ベテルギウスはおよそ200日の周期で光度変化を繰り返しながらじわじわと光度を増していきま

    変光が止まったベテルギウス
  • 【特集】ペルセウス座流星群(2023年) - アストロアーツ

    ペルセウス座流星群の活動が極大となる13~14日ごろの月齢は27前後です(8月16日が新月)。月が昇ってくるのは2~3時で、しかも細いので、夜空を照らす月明かりの影響は小さいでしょう。視界が開けていて街明かりの影響も小さい場所では、1時間あたり30個以上の流れ星を目にすることができるかもしれません。 街中や郊外では街明かりや、視野を遮る建物の影響で、空の条件の良いところよりも流れ星の数は減りますが、1時間あたり10~15個は見えると期待されます。ペルセウス座流星群の流れ星にはかなり明るいものもあるので、ちょうど見える方向に大流星が飛ぶことを願いましょう。 13日17時ごろが極大予想なので、13~14日の夜はピークから離れていくことになり、時間経過とともに徐々に数が減っていきます。前夜の12~13日なら、少しずつ数が増えていくでしょう。また、どちらの日も流れ星が飛ぶ中心となる放射点(›› 解

  • 【特集】ふたご座流星群(2022年) - アストロアーツ

    極大予想の14日22時ごろはちょうど月の出のタイミングにあたります。空がすっかり暗くなって(天文薄明の終了、東京では18時ごろ)から月の出までは、暗い空の下で観察できます。流れ星が飛ぶ中心となる放射点(›› 解説)の高度は22時ごろに40度ほど(東京の場合)まで上がっているので、まずまずの条件と言えそうです。 それ以降は15日の明け方までずっと月明かりの影響を受けることになります。そのため暗い流れ星は見えなくなってしまうので、目にできる数は減ってしまいます。一晩を通じて、見晴らしが良いところで1時間あたり15~20個程度(21~22時ごろはやや多めで20~25個程度)と予想されます。 郊外では月だけでなく街明かりもあることや、視界の広さ、空気の透明度なども見え方に影響するため、流星数は空の条件の良いところに比べて半分から3分の1ほど(1時間あたり5~10個程度)になると予想されます。「条件

  • 【特集】2022年11月8日 皆既月食×天王星食 - アストロアーツ

    11月8日の宵に皆既月が起こります。時間帯や月の高度、継続時間などが好条件で見やすい月です。 さらに、月中に月が天王星を隠す天王星も起こります。月中の惑星という、非常に珍しい現象です。 観察や撮影の計画を立て入念に準備をして、万全の態勢で「皆既月×天王星」を楽しみましょう!

  • 【特集】ふたご座流星群(2021年) - アストロアーツ

    冬の定番天文現象「ふたご座流星群」。12月14日ごろを中心に、たくさんの流れ星が飛びます。 夜半過ぎまで月明かりの影響がありますが、月から離れた方向を広く見渡すと見える確率が高くなります。 寒さ対策を万全にして、安全やマナーに気をつけて、流れ星を待ってみましょう。 見ごろは13~14日と14~15日の2夜 2021年のふたご座流星群の活動が最も活発になる「極大時刻」は、12月14日16時(午後4時)ごろと予想されています。この時刻は日中ですから、実際にはその前後の時間帯が一番見やすいことになります。つまり12月13日の宵から14日の明け方にかけてと、14日の宵から15日の明け方にかけての2夜が、最も観察に適しています。 見える数の予想 どちらの日も2~3時ごろまで上弦過ぎの月明かりの影響があり、暗い流れ星が見えなくなってしまうため、見晴らしが良いところで1時間あたり20個程度と予想されます

  • 池谷・関彗星発見から56年、名著『未知の星を求めて』新版発売

    【2021年12月3日 星ナビ編集部】 (「星ナビ」2022年1月号/2021年9月号「News Watch」より抜粋) 紹介:宮地竹史さん(『新版 未知の星を求めて』編集委員長、元石垣島天文台所長) 今では古書店でも入手困難となっている『未知の星を求めて』は、関勉(せき つとむ)さんが1965年高知新聞へ連載した内容を有志の方々がまとめたものだ。翌年1966年に出版され、多くの天文ファンが手にした。「このを読んで、天文学者を目指した」という研究者も多かったが、今では入手が難しくなり再刊への期待が大きくなっていた。 2021年6月、高知新聞社や高知県内の天文家による『新版 未知の星を求めて』編集委員会が発足し、出版に向けて編集を行ってきた。新版では、今の子供たちにも読みやすいよう改訂が行われ、旧版にはなかった池谷・関彗星の発見物語などが書き下ろしで追加されている。当時の関さんと池谷薫さん

    池谷・関彗星発見から56年、名著『未知の星を求めて』新版発売
  • 【特集】2021年11月19日 部分月食 - アストロアーツ

    今回の月では16時19分に満月が地球の影(影)に入って月が欠け始めます(部分の開始)。山形~福島より南の地域では月の出より前の時刻なので、月が昇ってくるときにはすでに欠けていることになります(「月出帯(げっしゅつたいしょく)」と呼びます)。また北海道などでも月の出の直後なので、欠け始めを見るのは難しいかもしれません。 その後、満月はだんだん高くなり、同時に欠けている部分の割合が大きくなっていきます。そして開始から約1時間45分後の18時3分に欠けた割合が最も大きくなる「の最大」となります。分は0.97で、ほぼ皆既の状態です。全体的に赤みを帯びた、わずかに一部だけが白い満月が見られるでしょう。 ※分:月の欠け具合を、月の直径に対する地球の影(月を覆っている部分)の大きさの比で表した数値です。今回の場合、の最大時に月の直径の97%が地球の影に隠されることになります。皆既

  • 1日半遅れで訪れたペルセウス座流星群の未知の極大

    8月14日の夕方(日時間)、ペルセウス座流星群の大出現が観測された。通常の極大から1.5日遅れという事前に予測されていなかったタイミングで、例年の2倍以上の活動が記録されている。 【2021年8月30日 佐藤幹哉さん】 国内では8年に一度の絶好の条件となり、期待されたペルセウス座流星群。残念ながら北海道の一部などを除いて悪天候となり、見られなかった人も多いことでしょう。このペルセウス座流星群、例年の極大から約1日半後に予想外の極大が観測され、世界中で話題となりました。 ペルセウス座流星群(撮影:Inehachiさん)。画像クリックでペルセウス座流星群の天体写真ギャラリーへ 例年のペルセウス座流星群は、太陽黄経の140.0度付近で極大を迎えます。これを日時で表すと、今年の場合は8月13日4時過ぎ(日時、以下同)に当たっていました。ところが、これより1日半過ぎた8月14日17時台に、例年の

    1日半遅れで訪れたペルセウス座流星群の未知の極大
  • 黒点を40年間記録した故・小山ひさ子さん 太陽観測史上の貴重な貢献

    40年間にわたり太陽黒点のスケッチを続けた故・小山ひさ子さんの観測は、アマチュアにはよく知られたものであったが、太陽の活動周期や長期変動に関する研究にも大きな貢献を果たしていることで再評価されている。 【2017年10月10日 AGU】 小山ひさ子さんは1916年東京生まれ。1930年代、当時の日女性としては珍しく、東京の高等女学校を卒業した。若いころから天文学に熱心で、20代で天体観測を始めた。 1944年の春に父親から屈折望遠鏡を贈られた小山さんが、黒点をスケッチして東亜天文学会の研究者に送ったところ、同会の山一清さんから励ましの返事が届いた。以降、山さんの指導のもとで黒点観測を定期的に行うようになった小山さんは、旧・東京科学博物館(現・国立科学博物館)で太陽観測を開始し、太陽の重要な特徴や観測条件などを書き記していった。小山さんは1946年の後半に博物館の観測職員となり、194

    黒点を40年間記録した故・小山ひさ子さん 太陽観測史上の貴重な貢献
  • 【訃報】プラネタリウム解説者 河原郁夫さん

    約65年にわたりプラネタリウム解説や後進育成に貢献された河原郁夫さんが3月21日に亡くなった。享年90。 【2021年3月24日 弘田澄人さん】 文:弘田澄人さん(かわさき宙と緑の科学館) かわさき宙と緑の科学館(川崎市青少年科学館)のプラネタリウム「星空ゆうゆう散歩」の講師を長年務められた河原郁夫さんが、3月21日にご逝去されました。 河原さんは昭和5年東京都生まれ。天文博物館五島プラネタリウム、神奈川県立青少年センターで約35年にわたりプラネタリウム投影に携わられました。 かわさき宙と緑の科学館には開館時からご支援をいただき、平成9年からは嘱託職員としてプラネタリウム投影をしていただきました。その後も「星空ゆうゆう散歩」の講師として毎月1回ご登壇いただき、約65年にわたり投影を続けられた最高齢の現役プラネタリウム解説者でした。 また、後進の指導にも熱心で、当館の元館長若宮崇令さんをはじ

    【訃報】プラネタリウム解説者 河原郁夫さん
    whalebone
    whalebone 2021/03/24
    素晴らしい星空案内でした。どうもありがとうございました。
  • 【特集】ふたご座流星群(2020年) - アストロアーツ

    ピークは13日宵~14日明け方 2020年のふたご座流星群の活動が最も活発になる「極大時刻」は、12月14日午前10時ごろと予想されています。つまり、13日の宵から14日の明け方にかけてが一番の観察チャンスとなります。 見える数の予想 13日宵から14日明け方にかけて、見晴らしが良いところで、1時間あたり50個以上の流れ星が見えると予想されます。15日が新月なので、13~14日には月明かりの影響がまったくありません。この点で、今年は最良の条件で流れ星観察ができます。極大時刻から半日前(13日深夜22時ごろ)でもピーク時の7割ほどの活動規模があるので、大いに期待できるでしょう。もちろん、14日の宵から15日の明け方にかけても同様に見ごろです。

  • 「はやぶさ2」大気圏再突入コースに軌道変更完了

    【2020年12月1日 JAXA はやぶさ2プロジェクト】 「はやぶさ2」は12月1日現在、地球から約190万km(月までの距離の5倍)の距離まで近づいている。「はやぶさ2」運用チームは、11月26日の16~17時(日時間、以下同)にかけて、地球から約350万kmの位置で3回目の最終軌道修正「TCM-3」を行い、予定通りの軌道修正を完了した。この軌道変更によって、「はやぶさ2」は地球上空の高度290kmを通過する軌道から、オーストラリアのウーメラ管理区域(WPA)上空で大気圏再突入する軌道へと移った。 カプセルの大気圏再突入までの軌道修正。11月26日の「TCM-3」で「はやぶさ2」は地球大気圏に突入するコースに乗った。画像クリックで表示拡大(提供:JAXA、以下同) 小惑星リュウグウのサンプルを納めた再突入カプセルをWPAの区域内に正しく着地させるためには、「再突入回廊」と呼ばれる決ま

    「はやぶさ2」大気圏再突入コースに軌道変更完了
    whalebone
    whalebone 2020/12/02
  • 【特集】ペルセウス座流星群(2020年) - アストロアーツ

    ピークは12日深夜~13日未明 2020年のペルセウス座流星群の活動が最も活発になる「極大時刻」は、8月12日22時ごろと予想されています。つまり、12日の深夜から13日の未明にかけてが一番の観察チャンスとなります。 見える数の予想 12日深夜から13日未明にかけて、見晴らしが良いところで、1時間あたり30個前後の流れ星が見えると予想されます。活動の規模という点では12日22時ごろが一番多くなりますが、この時間帯は放射点(›› 解説)の高度が低いため、目にできる流星数という点ではこれより後の時間帯とあまり変わりません。 一方で13日0時ごろ以降は放射点が高くなっているというプラスはありますが、月が昇ってきてしまい月明かりの影響を受けるというマイナスもあるため、見える数は12日22時ごろと同じくらいと考えられます。

  • 2020年7月 ネオワイズ彗星が3等前後

    7月ごろ、ネオワイズ彗星(C/2020 F3)が3等前後まで明るくなると予想されている。中旬以降に夕方から宵の北西の空に見える。 7月ごろ、ネオワイズ彗星(C/2020 F3)が明るくなると予想されている。ぎょしゃ座からやまねこ座、おおぐま座、かみのけ座へと移動していき、中旬までは明け方の北東の低空に、中旬以降は夕方から宵にかけて北西の空に見える。 明るさは3等前後と予想されているが、アトラス彗星(C/2019 Y4)やスワン彗星(C/2020 F8)のように期待されながら増光が鈍った例もあるので、慎重に推移を追っていこう。7月上旬に太陽に最接近した際に消滅せず生き残るかどうかが、最初のポイントとなりそうだ。7月末から8月はじめごろにも明るさを保っていれば、かみのけ座の散開星団Mel 111や黒眼銀河M64などと接近する様子が楽しめるだろう。 赤道座標の星図。日付横の括弧内は予想等級。彗星

    2020年7月 ネオワイズ彗星が3等前後
  • 2020年4月 アトラス彗星が7等前後

    4月から5月ごろ、アトラス彗星(C/2019 Y4)が見やすくなると期待されている。4月中は宵の北西の空に見え7等前後の見込みだ。 5月1日 更新 星ナビ2020年6月号(5月2日発売)で、10ページの特集記事「脆くも崩れた期待 アトラス彗星分裂のシナリオ」を掲載しています。 4月14日 更新 分裂した彗星の核の画像が複数公開されており、崩壊は確実とみられます。4月10日ごろの明るさは9等前後と報告されており、今後明るくなる見込みもほぼなさそうです。 ATel #13629: The fragmentation of comet C/2019 Y4 (Atlas) observed at Lulin observatory アトラス彗星の投稿画像 ※記事のタイトルや星図の修正(更新)は行いません。ご了承ください。 4月8日 更新 彗星の核が崩壊したという観測報告が複数あるようです。 AT

    2020年4月 アトラス彗星が7等前後
  • 【レポート】好天に恵まれたグアム金環日食

    【2019年12月26日 アストロアーツ】 レポート:上山治貴(アストロアーツ) 2019年12月26日、クリスマスホリデーで賑わう快晴のグアムにて、3分を超える金環日を満喫した。 今回は日ツアーではなく個人手配でグアムを訪れる方が多かったようだ。街中や観測場所のビーチでは旧知の天文ファンや、見るからに日目当ての日ファンに出会った(前日の15時ごろにビーチを普段着で歩きながら、西の空を見てロケハンをしていれば、日目当て以外は考えられない)。多くのホテルが集まるタモン地区を日の中心線が通るだけに、日ファンの人口密度も高くなるというものだ。 ビーチで撮影をしていると、数名の海水浴客が覗きに来た。多くの観光客は金環日には関心がないようで、彼ら彼女らも日があることは知っていたものの、日グラスなどは持っていなかったようだ。カメラの液晶パネルに写る太陽像に感激の声を上げていた。 筆

    【レポート】好天に恵まれたグアム金環日食
  • 『星よりも、遠くへ』プラネタリウムの星空が語る震災の夜

  • 2019年1月4日 しぶんぎ座流星群が極大

  • 【訃報】三鷹光器株式会社 代表取締役会長 中村義一さん - アストロアーツ

    whalebone
    whalebone 2018/10/17
    20年ほど前、会社見学と入社試験で大変お世話になりました。
  • 【特集】ペルセウス座流星群(2018年) - アストロアーツ

    極大時刻は13日午前10時 2018年のペルセウス座流星群の流れ星が最も多く流れる「極大時刻」は、8月13日午前10時ごろと予想されています。この時刻は日中ですから、実際にはその前の時間帯が一番見やすいでしょう。つまり、8月13日の未明から明け方ごろにかけてが一番の観察チャンスです。 月明かりの影響はまったくない 流れ星の観察は普通の星空観察と同じく、街明かりや月明かりの影響を大きく受けます。じっくり見ることができないという点では、星空観察以上に影響が大きいとも言えます。 今年は8月11日が新月なので、月明かりの影響はまったくありません。この点では最高の条件で流れ星観察ができます。街明かりの影響も小さい場所で眺めれば、かなり多くの流れ星が見られそうです。 見える数の予想 見晴らしが良く空が開けた場所であれば、12日深夜から13日明け方には1時間あたり30〜50個程度の流れ星が見えると予想さ