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ブックマーク / mmpolo.hatenadiary.com (5)

  • 『ある都市のれきし 横浜:330年』を読む - mmpoloの日記

    先日紹介した万城目学・門井慶喜『ぼくらの近代建築デラックス!』(文春文庫)に、門井が横浜の街なみの歴史ではこのが良いと薦めていた。 横浜の街なみの歴史に関しては『ある都市のれきし――横浜・330年』(北沢猛作、内山正画、福音館書店)がすばらしい。1985年刊の古だし、子ども向けの絵だし、たった39ページしかないけれど、私はこれ以上よくわかるを知らない。大人の愛読をお勧めします。 門井が言うとおり、これは『月刊 たくさんのふしぎ』という小学生向けの絵シリーズの1冊だが、江戸時代から横浜が港を中心にしてどんな風に発展してきたのかよくわかる。最初は細長い砂州に囲まれた入江だったのだ。明暦2年、1656年の横浜村の戸数は数十戸だった。入江が埋立てられ、交易のために港が作られ、明治25年にはもうびっしりと家が立ち並んでいる。大正11年には波止場も整備され、現在の横浜の地形がほぼ出来上がった

    『ある都市のれきし 横浜:330年』を読む - mmpoloの日記
  • 藤森照信が語る諏訪の古代史 - mmpoloの日記

    藤森照信が『タンポポの綿毛』(朝日新聞社)で諏訪の古代史について語っている。「敗戦の記憶」という章で。 藤森が生まれ育った長野県諏訪郡宮川村(現茅野市)高部に守矢家の屋敷があった。 村の立つ扇状地のやや上のほうに、集落を見晴らすようにしてジンチョウサマの屋敷がある。諏訪大社の筆頭神官の家柄で、正式には神長官(じんちょうかん)守矢家といい、高部の村はこの家を中心にずっと昔から営まれ、戦後になって事情は急変したけれど、格別な家であることは変わらない。 守也家の御先祖さまは、南アルプス北端の標高1650メートルの守屋山を聖なる山としてあがめ、山に宿るミシャグジさまを神として祀り、その麓の扇状地に住み、諏訪湖の周囲に広がる諏訪の盆地を拠点に周囲一円を広く治めていた。人々は、モリヤの当主を生き神さまとしてあがめ、鹿や猪を追い、魚を捕り、草の根を起こし、木の実を拾って暮らしていた。きっと平和に。 とこ

    藤森照信が語る諏訪の古代史 - mmpoloの日記
  • 『ヌードと愛国』を読む - mmpoloの日記

    池川玲子『ヌードと愛国』(講談社現代新書)を読む。標題から想像する内容とは違い、真面目な研究書だ。それもそのはずで、著者池川は若桑みどりに師事した日近代女性史が専門の研究者なのだ。 書は7つの章からなっている。章題とその副題を列挙すると、「デッサン館の秘密/智恵子の"リアルすぎるヌード"伝説」「Yの悲劇/"夢二式美人"はなぜ脱いだのか」「そして海女もいなくなった/日宣伝映画に仕組まれたヌード」「男には向かない?職業/満洲移民プロパガンダ映画と"乳房"」「ミニスカどころじゃないポリス/占領と婦人警察官ヌード」「智恵子少々/冷戦下の反米民族主義ヌード」「資の国のアリス/70年代パルコの"手ブラ"ポスター」と遊び心満載だ。池川は東京女子大を卒業し、45歳で川村学園女子大学大学院に進学し、そこで若桑みどりに師事している。また近年は東京女子大学で総合教養科目「女性と表現」を担当し、2年間にわ

    『ヌードと愛国』を読む - mmpoloの日記
  • 『半藤一利と宮崎駿の腰抜け愛国談義』を読む - mmpoloの日記

    『半藤一利と宮崎駿の腰抜け愛国談義』(文春ジブリ文庫)を読む。気持ちの良い読書だった。こんな嫌な世に少し元気をもらった気がする。 宮崎駿が誰かと対談をと言われて指名したのが半藤一利だった。半藤は『となりのトトロ』と『紅の豚』しか見ていないという。対談は2回、半藤が『風立ちぬ』を見る前と見た後に行われた。決まったテーマがあるわけではなく、むしろ雑談に近い。二人とも戦闘機や軍艦が好きでやたら詳しい。対談でおもしろかったところを抜き書きする。 宮崎  じつはいま(2013年8月31日まで)所沢の「所沢航空発祥記念館」にアメリカ人所有の零戦が展示されています。所沢市が「おまえ、零戦好きだろう。見に来い」というんです。「見に来たらコックピットに座らせてやるぞ」などと甘言を弄しましてね(笑)。だけど、ぼくは行かないんです。北米インディアンの斧、トマホークを集めた白人主催の展覧会に、インディアンが見に行

    『半藤一利と宮崎駿の腰抜け愛国談義』を読む - mmpoloの日記
    whalebone
    whalebone 2014/04/02
    『宮崎は博物館に並んでいる飛行機は死体みたいな気がするという』
  • 先崎学「小博打のススメ」はすごい - mmpoloの日記

    私は競馬もパチンコも麻雀もしない。若いころ勤めていた職場では、博打が流行っていた。ちんちろりん、丁半、おいちょかぶ、この内おいちょかぶだけやった。少しだけだが。 プロ棋士の先崎学八段は博打が好きらしく、「小博打のススメ」(新潮新書)というを書いていてこれが滅法面白い。いろいろな博打を紹介して、そのやり方を解説している。警察に踏み込まれたときの対処法まで書いてある。 内容は、麻雀、それに3人でやる麻雀サンマ。サイコロを使う博打は、ちんちろりん、たぬき、きつね、ちょぼいち。トランプを使うポーカー、オール。花札を使うおいちょかぶ。博打の最高傑作という手引き、この手引きが現在裏社会ですら行われなくなったのは、裏社会中の裏社会、つまり「その筋のヒト」御用達のゲームだったからだという。カジノではブラックジャック、ルーレット、大小、バカラ。最後が将棋。これだけの博打=ゲームについて詳しく遊び方を解

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