これもなーつかしいなあ(by佐藤允@独立愚連隊西へ!)。いまは廃刊になった雑誌「自然」の連載が中公自然選書になり、これも品切れになって岩波現代文庫で刊行された。残念なのは、中公自然選書に載っていた写真が削除されたこと。戦前の多くの研究所、大学、研究者、政治家などがのっていた。 中公自然選書(左)と岩波現代文庫(右) さて、科学史は通常学説史または個人史の集積として扱われる。この本での問題意識は「科学」がいかに、社会とのかかわりをもっていったかということ。「科学」と呼ばれるとき、その対象は大きい。方法や成果だけではなく、科学と実践する集団とそれに金と口を出す集団があり次世代の科学者を養成する集団がある。あわせて科学の成果を利用する、あるいは被害にある集団もある。こういう集団とのかかわりがこの国ではどのように行われたかをこの本で検討する。 もともと「科学」は少数の人々で行われてきた。生活に余裕