タグ

ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (87)

  • コロナ禍の経済的な見通しと対策 - 経済を良くするって、どうすれば

    昨日は新たに確認された感染者が200人を超えた。前日は120人余、前々日が90人余なので、数字を見る限り指数関数的に増えており、オーバーシュートの入り口にある。集団感染例や海外からの移入例が含まれるので、何とか持ちこたえる希望は残っているが、いずれにせよ、長期戦になる。これを踏まえた経済対策が必要になっており、リーマン・ショックを超える巨大なものにすれば良いという短期決戦型の大艦巨砲主義で済まなくなっている。 ……… 世界的な流行になってしまった以上、経済が半年ほどでV字回復を果たすシナリオは、急速に現実味が薄れている。大規模な消費刺激策を打っても、感染が怖くて消費に出られず、ムダになる公算が高い。長期戦には、順次、対策を打って行かなければならないので、最初が空回りすると、後手が続かなくなり、却って苦境に陥りかねない。危機感に煽られず、冷静に実行可能性を見極める必要がある。 コロナ禍は、長

    コロナ禍の経済的な見通しと対策 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2020/03/31
  • 10-12月期GDP2次・不況下増税の破壊力で2年連続マイナス成長へ - 経済を良くするって、どうすれば

    10-12月期GDPの2次速報は、実質年率-7.1%に下方修正となり、前回増税後の2014年4-6月期に匹敵する崩落となった。増税幅も、駆け込みも前回より小さいのに、同規模の崩落に至り、不況下における増税の破壊力がいかに凄いかを、まざまざと見せつけた。さらに、今後を見通せば、GDPは2年、消費は3年連続で、マイナス成長になる。増税前水準を回復するには、GDPで2年、消費だと5年以上かかるだろう。増税の最終判断をした昨春には、景気後退は見えていたのに、敢行した結果がこれである。 ……… 前回増税の2014年4-6月期は、GDPが実質年率-7.4%だったので、今回の-7.1%にはわずかに及ばないものの、前回は、駆け込みによって直前の期が+4.0%だったのに対し、今回は、+0.1%しかなく、前々期からの落差は、今回が遥かに大きく、被害は甚大である。不況期に緊縮をすれば、大打撃になるという、やって

    10-12月期GDP2次・不況下増税の破壊力で2年連続マイナス成長へ - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2020/03/15
  • 貧困層の輸入が日本の国是なのか - 経済を良くするって、どうすれば

    「外国人労働者も平等に扱う」としつつ、「日人の雇用には悪影響を与えない」とも主張されているのだが、この二つは質的に矛盾する。日人を擁護するには、外国人を犠牲にせざるを得ないからだ。それなのに、都合良く、できるかのようにしてしまう。こうして左右の反対論が幻惑される中で、目の前の利権は、しっかりと獲得されて行く。矛盾が露呈し、「負債」が回って来るのは、不況になったときで、あとは野となれ山となれだ。 ……… 外国人労働者の受入れについては、中堅層以上は既に「開国」しているので、決断が求められているのは、貧困層を輸入するか否かであり、「人の自由化」なんて美しいものではない。日は、貧困層には、福祉より仕事を与えることで安定化を図り、周辺国の貧困削減には、投資と援助による経済開発で対応した。ある程度、これが成功したから、強い流入圧力にさらされずに済み、今の社会がある。その意味で、「国是」の転換

    貧困層の輸入が日本の国是なのか - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2018/11/11
  • 国民の実感としてのアベノミクス - 経済を良くするって、どうすれば

    アベノミクスの評価については、毎月勤労統計で分かるように、雇用の量は増えたが、実質賃金は低下し、所得と消費の向上は不十分で尽きていると思う。これはハード・データの結果だ。他方、国民の主観的な評価はどうか。ここで「人それぞれ」とすることもない。ソフト・データとしての消費動向調査を見れば良いからだ。その内容は、ハードと概ね同じであるが、少し辛目のものになっている。 ……… 経済はハード・データで見るのが基だが、ソフト・データには速報性があり、鋭く変化するので、景気の潮目を判断するのに役立つ。代表的なものに、内閣府の消費動向調査や景気ウォッチャー調査がある。日経は後者を「街角景気」と略称している。どのように使うかというと、例えば、12か月移動平均を作って、原データとのクロスをチェックする。交差点が景気の潮目であり、最近では、2016年の半ば、輸出が増えだした頃である。 国民の実感は、下図を見て

    国民の実感としてのアベノミクス - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2017/05/14
  • 民主主義と財政への誤解 - 経済を良くするって、どうすれば

    政治がだらしないから、日の財政赤字は膨大になった」という話は、よく聞くところだ。一般の方からであれば、「まあ、そういうところもありますかね」と受け流すが、学生がそんなことを研究したいなどと言って来たら、「若さを無為にするようなことはやめなさい」と諫めることになる。こういう学生は、債務=債権という経済の基的な概念も身についていないのは明白で、とてもモノにならないと心配するからだ。 ……… 確かに、日の政府は、膨大な借金を抱える。他方、借金は、貸す者がいないと成立しない。日の場合、これは基的に企業部門である。すると、「政治がだらしないと、企業はカネを貸すようになる」のか。表裏一体の事柄なのに、片面の説明が不自然になるのは、そもそも、説明自体が誤りであることを示している。民主主義の下での大衆迎合が財政赤字を作るというのは、一知半解の見方でしかない。 むろん、ポピュリズムの政治家が外国

    民主主義と財政への誤解 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2017/04/09
    なんとか左側が変わってくれないと厳しいんだよなあ……と思うがどうにもならなくて。
  • アベノミクス・消費ついに動く - 経済を良くするって、どうすれば

    10月の経済指標は、消費が大きく伸びていることを示唆する内容だった。景気は一つの節目を迎えたと言って良いだろう。7-9月期に続き、今期は、消費を中心に代え、2%成長を達成できるかが焦点となる。そうなって初めて、経済は起動したことになり、自立成長が始まる。この間、何か新しい政策がなされたわけではない。そう、不作為という大功績によって、成長が実現しつつあるのだ。 ……… 10月の商業動態の小売業は、前月比+2.6と大きく伸びた。財の物価指数で除しても+1.2で、実質でも十分に大きい。また、鉱工業指数の消費財出荷は、前月比+3.7となり、これに伴い、生産が+1.0になった上、在庫が-7.2の大幅減となった。鉱工業は全体としても好調で、出荷が+2.1、生産が+0.1、在庫が-2.3となり、11,12月の生産予測指数も+4.5、-0.6と高い。単純に予測どおりなら、鉱工業の10-12月期の前期比は+

    アベノミクス・消費ついに動く - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2016/12/04
    取り敢えず10パーにしない、さらにもっと上げるということをしない、となってるだけでも良くやったと思うよ。今が良くないと先が良くなるなんてあり得ないんだから。
  • 補正により3兆円の緊縮財政に - 経済を良くするって、どうすれば

    8/24に補正予算案が閣議決定され、各紙には財政規律への懸念が並んだ。しかし、2016年度は、5.8兆円の緊縮財政を予定していたのであり、これが3.1兆円に緩和されただけのことだ。すなわち、財政を締め過ぎて景気が低迷し、慌てて緩めようとするもので、またしても、日の得意技・財政ストップ&ゴーの発動だ。こうした無計画さ、不安定さが、企業の投資意欲を殺ぎ、成長を阻害するのである。 ……… コラムで以前に書いたとおり、2016年度は、前年補正で0.4兆円、当初予算で2.4兆円、地方財政で0.8兆円、厚生年金で1.2兆円、日銀の積立てで0.9兆円の計5.8兆円、名目GDP比で1.1%超の緊縮財政を予定していた。日は、2014~16年度の3年間、GDP比で平均1.2%もの緊縮財政の重荷を背負わせてきたのだから、2015年以降、ほとんど成長できていないのも仕方あるまい。 日の潜在成長率は0%台前

    補正により3兆円の緊縮財政に - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2016/08/28
  • 凄まじい消費増税の破壊力 - 経済を良くするって、どうすれば

    一気の消費増税の問題性を疑わず、増税を上手くこなせるか否かが総選挙の争点だとは、残念だね。「異次元緩和もやった、5兆円の補正予算も組んだ、投資・法人減税の成長戦略も打った。それでも、一気の消費増税という愚策は、どうにもならなかった」との認識には、なかなか至らないものらしい。 この認識に立てば、2年後の2%アップも無理筋となるし、金融緩和の行き過ぎや成長戦略の乏しさを批判することは、何の解決にもならない。一気の消費増税で、リーマンショックや大震災を超える過去最大級の打撃を経済に与え、1年前よりGDPを1.2%も縮小させてしまったのだが、そういう事実は、まったく目に入らないようだ。 それほどまでに、「危機的な財政状況なのだから、いかなる緊縮も正しいはず」という信念は強固なのだろう。正しさにも程度の問題があるものを、この信念の下では、どんな悲惨な現実も、避けられているはずの財政破綻と比較すれば、

    凄まじい消費増税の破壊力 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2014/11/23
  • アベノミクス・解散総選挙へ - 経済を良くするって、どうすれば

    消費再増税は、解散総選挙をもって、阻止される。10日前には、まさかと思われていたことが現実となった。政経エリートの間では、消費低迷を見てもなお、再増税やむなしが大勢だったから、民意で押し切るという判断なのだろう。増税は日経済の腰を折り、再増税は首を折るところだった。災厄を未然に防いだ者は評価されぬのが世の常ではあるが、意義は小さくない。 ……… 日経済は、2012年、2013年と1.5%成長を遂げてきた。この状況で、GDPの1.5%に相当する一気の消費増税を実施し、家計から所得を抜いたら、どうなるか。おそらく、学部の1年生なら、あっさり、ゼロ成長と答えるだろう。しかし、政府の年度の経済見通しは1.2%成長、日銀の年初のそれは1.4%であった。民間エコノミストでさえ、「ゼロ回答」は、ほとんどいなかった。 これが、政経エリートの集団幻想でなくて、何だろうか。読み間違えの最大の原因は、外需が

    アベノミクス・解散総選挙へ - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2014/11/16
  • 『日本の年金』を思想で読む - 経済を良くするって、どうすれば

    の年金制度の最大の課題は、将来、低年金で苦しむことになるであろう、厚生年金の適用対象外の非正規労働者を、どうするかである。少子化は、何とかしなければと言われ続けながら、財政再建を優先した結果、手遅れとなってしまった。また再び、深刻な事態が目前に迫るまで、非正規の低年金が後回しにされてはなるまい。 こうした折、駒村康平先生が岩波新書で『日の年金』を出された。先生も、同様の認識であろうと推察する。書は、特に若い人たちに読んでもらいたいと思う。一知半解の「世代間格差」で惑わせ、焚き付けようとするようなもある中で、制度を概観し、経緯に触れ、カギとなる数字も織り交ぜつつ、真に取り組まねばならない課題を丁寧に説明している。 ……… 年金は経済のサブシステムであるから、経済状況に合わせて改善していく必要がある。1997年の消費増税の衝撃によって、日はデフレ経済に転落し、苦しくなった企業は、社

    『日本の年金』を思想で読む - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2014/10/19
  • 消費税8%体制での成長率 - 経済を良くするって、どうすれば

    これでは消費は伸びまい。10/17に毎月勤労統計の確報があり、大きめの下方修正があった。実質賃金指数の前年比は、0.5下がって-3.1%となり、再び-3%を割り込んだ。7月に、ボーナスアップで-1.7%まで縮めていたのに、元のもくあみである。これで、常用雇用の1.7%増を勘案しても、マイナス圏へ落ちたことになる。こうした下方修正は、追加集計された中小企業における苦しさを物語る。 しかも、8月は、まだボーナスの影響が残っているので、9月になると、実質賃金のマイナスが更に開く可能性が高い。消費の低迷で物価が弱含んでいるため、上昇率の低下で実質賃金が押し上げられることはあるにせよ。他方、所定外労働時間は、季節調整済指数の前月比が-1.4%も下がって、5か月連続の減となった。また、頼みの綱の常用雇用は、6月に0.3%増だったものが、7月0.2%、8月0.1%と、低下の一途である。 ……… 今日の日

    消費税8%体制での成長率 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2014/10/19
  • アベノミクス・惨敗のマイナス成長へ - 経済を良くするって、どうすれば

    9/30に公表された8月の経済指標の結果は、経済運営の担当者にとって、血の気が引くような内容だったろう。同じ日、安倍首相は、「経済の好循環が生まれ始めている」と国会で答弁していたが、起ころうとしているのは、デフレへのスパイラルだ。一気の消費増税は、成長をなぎ倒し、惨敗にアベノミクスを引きずり込んだ。もはや、日経済は、マイナス成長への転落が避けがたい情勢となった。 ……… まず、8月の家計調査から見ていこう。二人以上世帯の季節調整済の実質指数は、前月比-0.3の93.4となり、反動減からの回復どころか、2か月連続しての低下である。2013年度平均の100.4からは7ポイントもの差がつき、昨年水準をいつになったら取り戻せるのか、見当もつかないほどだ。 その結果、家計調査の7,8月の平均は、増税と反動減で落ち込んだ4-6月期を更に-0.4下回るという、惨憺たる有り様である。財政当局は、低迷を「

    アベノミクス・惨敗のマイナス成長へ - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2014/10/05
  • アベノミクス・消費が死んだ もう立てない - 経済を良くするって、どうすれば

    今回の家計調査の結果で判明したのは、消費の惨憺たる状況だった。これは反動減の大きさを言っているのではない。消費増税によって、勤労者世帯の実質実収入の低下が前期比で-4.0にも達し、消費は今年度内に駆け込み前の水準には戻らないことが確定的になったのである。今年度はマイナス成長を覚悟しなければならない。残念ではあるが、もうアベノミクスは立ち直れまい。 ……… 現在の消費の落ち込みが反動減に過ぎず、これから戻って来るか否かは、消費性向を見れば分かる。分母の収入は安定しているので、駆け込みで分子の消費が伸びると消費性向は上がり、反動減で下がり、結局は元へ戻る。実際、10-12月期に75.1だった消費性向は、1-3月期に79.0になり、4-6月期には73.1になった。だから、あと2.0ポイントくらいは、消費の戻りが期待できる。 問題は、この半年間に、勤労者世帯の実質実収入が-4.0も落ちていることだ

    アベノミクス・消費が死んだ もう立てない - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2014/08/03
    実際レシートで税額見てびびる。そのうえ燃料ほかアップ。
  • 4/5の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    (今日の日経) 日銀、緩和策を総動員、黒田総裁「異次元の政策」、目標金利から量へ、国債購入月7兆円、長期金利過去最低に一時0.425%。戻れぬ賭け・小栗太。超緩和、日先頭に・菅野幹雄。市場が圧力で委員が変心。人材も動かす。資金供給、国債軸に。米中サイバー戦争・発信源の特定可能。経済教室・ミャンマー離陸・三重野文晴。 ※「戦力の逐次投入」はしないというのは見上げたもの。少々のことで驚かない債券市場が最低をつけたのだからね。菅野さんの言うワルであることは確かだな。筆者は国債の大量購入に大して害が無いと思うので7兆円増は納得。今後も何かあれば国債増での対応だろう。国債を買う以上、目標を量にするのは自然な流れ。問題は「国債を買うから、緊縮財政を」という論理。小栗さんは早速の先取りかい。脱デフレには金融と財政の両輪が必要なんだがね。

    4/5の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/04/06
  • マクロ政策と雇用の在り方 - 経済を良くするって、どうすれば

    総研の湯元健治さんたちが出した「北欧モデル・何が政策イノベーションを生み出すのか」は、非常に示唆に富むだ。民間シンクタンクのメンバーが政策論を深める成果を世に問うたことに、まずは賛辞を送りたい。今日は、第1章の労働市場に関して、いくつかコメントをしてみたい。 山田久さんが執筆した第1章の結論は、労働移動を進め、マクロ的な賃金調整を機能させ、それを積極的雇用政策で支えるというものだ。労働力の流動性を高めて成長につなげる考え方は、オーソドックスなものだろう。その中で、興味を引いたのは、金融政策のインフレ・ターゲットがマクロ的な賃金決定に及ぼした影響である。この一番おいしい部分を、もっと掘り下げたら良いと思う。 スウェーデンの場合、インタゲがあるために、労働側が無理な賃上げを強いてインフレを高めてしまと、金融引き締めの発動によって景気が減速し、結局は雇用条件を悪くすることになる。この見通し

    マクロ政策と雇用の在り方 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/03/31
  • 物価上昇へのプロセス - 経済を良くするって、どうすれば

    あまり物事を簡単に考えない方が良い。金融緩和をすれば、景気が上向き、物価が上昇する。大きな流れは、それで良いが、実現には、いくつものプロセスを経る必要がある。これを理解していないと、上手く行かなかったときに、余計に失望することになる。効かない魔法の杖は、あっさり捨てられかねない。 ……… 通常、金融緩和は、輸出と住宅投資に効く。金融緩和が円安を呼んで、輸出を増やし、それが設備投資を促し、雇用増、所得増、消費増、物価上昇というプロセスをたどる。迂遠な話であり、どこかで引っかかり、上手く行かなくなることも多い。そもそも、円安になるかどうかも相対的な問題で、米国の景気が減速し、実質金利が低下する観測が出たりすると、入り口でつまずくことになる。 円安が実現しても、輸出増や設備投資増は楽観できない。円高を経て、国内への投資には慎重になっているからだ。昨日の日経にあったトヨタの動きにあるように、実際に

    物価上昇へのプロセス - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/03/31
  • 日経新聞の真実を考える - 経済を良くするって、どうすれば

    産経の田村秀男さんは、全国紙では数少ない財務省の批判者で、ある意味、筆者のお仲間である。そんな田村さんが「日経新聞の真実」という新書を出された。記者を志す若者に、財務省や日銀の虜にならず、自分の頭で考えて行動せよというのは、まさしく、そのとおりだが、そう簡単なことではない。 個人的な努力の問題は別にして、構造的な難しさは二つある。一つは、財務省や日銀は、そもそも、国民にとって最も重要な経済成長を目的とする組織ではないこと。もう一つは、経済成長を実現する方法として何が正しいのか、批判の拠って立つ経済学は、当のところは分かっていないということである。 ……… 財務省は収支の均衡を、日銀はインフレの防止を役目としているので、それらを目指すためなら、経済成長を阻害するようなことになっても仕方がないと考える。もし、今の日がインフレ気味であるなら、彼らの志向性は有用なものだろうし、彼らと一体となっ

    日経新聞の真実を考える - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/03/31
  • 機に乗ずるための問題の発見 - 経済を良くするって、どうすれば

    現実には、問題を解くことより、見つけることの方が重要になることが多い。良い問いを設定することこそが、困難な状況を脱する早道となる。世の中では、新しい正副の日銀総裁が決まり、次の金融緩和策に注目が集まっているが、筆者の見所は、その先にある。大胆な金融緩和さえすれば、緊縮財政でも脱デフレは可能なのか、そろそろ、次の論点を考えるべきではないだろうか。 岩田規久男先生は、衆院の所信聴取の中で、「成長で税収を上げてから、消費税増税で遅くない」と語っているし、浜田宏一先生は、自民党での講演で、「増税しても歳入が増えるとは限らないというのが橋政権のときに行った増税以来の答え」と述べている。お二人は、金融緩和だけで良いと考えているように見えない。そもそも、安倍首相の所信演説には、「消費税」という文字はないのだ。 ……… 先日の経済教室は吉川洋先生だった。1月に出た「デフレーション」のさわりの部分をまとめ

    機に乗ずるための問題の発見 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/03/31
    "そもそも、安倍首相の所信演説には、「消費税」という文字はないのだ。"
  • サプライズの家計調査 - 経済を良くするって、どうすれば

    いや驚いたね。2月の家計調査の結果である。季節調整済の実質指数が+2.2も伸びて102.5に達した。これはリーマン・ショック前の2008年前半のレベルを軽く上回る高さだ。1月の高い伸びから、反動減を予想していた筆者は、またも大外れである。これで宗旨替えをしたりすると、しっかり反動減が来て、二重に裏切られたりする。さて、どうしたものか。 ……… 経済というのは、設備投資増、雇用増、所得増、消費増と進む。まだ、設備投資が底を打つか打たないかという状況で、消費が先行して増えるのは不自然だ。したがって、2月連続の急伸という家計調査の結果は、偶然なのかもしれない。ただ、2月の商業統計の結果も好調だったことからすると、家計調査だけの単なるブレではなさそうである。 これが偶然だとしても、1-3月期の成長率に与える影響は大きい。3月の家計調査の結果が12月並みの低い水準に逆戻りすると仮定しても、GDPの6

    サプライズの家計調査 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/03/31
  • 2/25の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    (今日の日経) 日銀総裁に黒田氏。生活費頼る団塊ジュニア。核心・農業パワーなる幻想・芹沢洋一。南欧企業は資金調達で苦境、貸出金利高止まり。経済教室・成長戦略と財政再建・小峰隆夫。鉄道代替バス半年。 ※これで日銀の緩和姿勢を疑う者はいなくなろうが、米国で消費が減退し、金利先安感が出れば、円安株高が戻る可能性がある。その時は誰のせいにするのかな。日でも株高で百貨店の高額品は良いが、コンビニは前年比マイナス圏内。期待が急だっただけに、崩れるのも早かろう。 ※政治部出身らしい良い核心だ。※貿易黒字縮小の第一はエネルギー価格上昇というのは良い指摘。貯蓄率は投資率で決まる。投資率は労働力率次第。労働力率が中期的にどうなるかは分からんよ。労働力率が高まれば財政赤字も縮小するから、気にすべきは、やはり、経常収支よりも成長。長期的には燃料輸入の削減が大切。 ※KitaAlpsさん、コメントありがとう。財政

    2/25の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    wideangle
    wideangle 2013/02/25