天井板崩落事故が起きた中央自動車道笹子(ささご)トンネル(山梨県大月市)上り線の天井部分を調べていた国土交通省は9日、ボルトの欠落や脱落、緩み、コンクリートのひび割れなど計1211カ所の不具合を確認したと発表した。つり金具を天井のコンクリートに固定しているアンカーボルトについては全1万1613カ所の1割近い1028カ所に不具合が見つかった。中日本高速道路の普段の安全管理に改めて疑問符が付く結果となった。【樋岡徹也】 【多数の写真で事故を振り返る】 国交省は先月、笹子と同じつり天井式トンネルの緊急点検を高速道路各社や地方整備局に指示すると共に、笹子でも調査を実施。下り線でも同様の不具合が670カ所見つかった。安全とは断定できないとして、下り線の天井板は既に撤去されている。 国交省によると、上り線については近接目視やハンマーでたたいた時の音や感触で異常を確認する打音検査、緩みの状況を引っ