日本政府による尖閣諸島(中国名;釣魚島)3島の国有化(2012年9月11日)から間もなく1年。尖閣周辺海域では、連日のように中国公船が接近し巡視船と並走ゲームを演じている。まるでお船の運動会。日中双方で新政権が誕生し、関係打開への期待が高まったものの、中国とは首脳会談どころか閣僚レベル対話も中断したままである。その一方、安倍政権は 「日米同盟を強化して中国を包囲する」政策をとり、多くの大手メディアもそれに「右へ倣え」している。中国包囲政策が機能し効果を発揮するには、二つの前提条件が満たされねばならない。第一に米中両国は常に対立する関係であり、「米中新冷戦時代が既に来た」か「来る」とみる。第二に「日米同盟」は中国を敵視するために存在し、同盟強化によって中国を「孤立」させることができるー。どうだろう。この1年の日米中関係を振り返ってみて、現実はこの前提条件通りに展開しているだろうか。6月の米カ