ブックマーク / imidas.jp (48)

  • 香山リカ連載「常識を疑え!」第271回「息子・娘が“支配者”になる家」/イミダス

    母親は、娘に対して「お嬢さんの時間を無駄にするな。私は奴れい(筆者注・奴隷)です」という誓約書を書かされていた――。 昨年(2023年)、札幌ススキノのホテルで頭部のない男性の遺体が見つかった事件で、逮捕・起訴された家族3人のうち、母親の裁判が6月4日に始まった。そこで弁護側、検察側が明らかにした家族の関係のいびつさに驚いた人も少なくないだろう。しかし、実はこれは決して特殊なことではない。ここまで極端ではないにせよ、同じような状況に陥って悩んでいる家族は日中にいると思われる。 この事件では、娘(逮捕当時29歳)が殺人や死体遺棄などの罪で、精神科医である父親(同・59歳)が殺人や遺棄などを手助けした罪で、そして母親(同・60歳)は娘が被害者の頭部を自宅に隠し損壊することを手助けした罪で、それぞれ起訴されている。 冒頭に記したのは検察側の冒頭陳述の一部である。検察は娘が「家族の中で圧倒的上位

    香山リカ連載「常識を疑え!」第271回「息子・娘が“支配者”になる家」/イミダス
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    wkatu 2024/08/02
  • 雨宮処凛「生きづらい女子たちへ」/東アジア反日武装戦線・桐島聡死去を受けて、今、『腹腹時計』を読む/イミダス

    「桐島聡を名乗る男が末期ガンで入院している」 2024年1月25日、日中を衝撃的なニュースが駆け抜けた。 桐島聡。東アジア反日武装戦線「さそり」のメンバーとして半世紀近く指名手配されていた男。黒縁メガネに長髪という1970年代スタイルで笑顔を見せる、手配書で唯一の陽キャ。あまりにも見つからないことから、多くの人に海外逃亡もしくは他界と思われていた男。令和に突如蘇りし、「政治の季節」の忘れ物。そんな男が約半世紀の潜伏期間を経て、自ら名乗り出たのである。死を目前にして。 結局、桐島は名乗り出た4日後に逝去。死後、「内田洋」という偽名を使い、神奈川県内の土木会社に約40年つとめていたことなどが明らかになった。また、飲み屋で歌い踊るパリピっぽい生前の映像が出回ったりもした。 名前を変え、保険証も身分を証明するものもなく、おそらく銀行口座なども作れず、この半世紀、どう過ごしてきたのだろう。まるで映

    雨宮処凛「生きづらい女子たちへ」/東アジア反日武装戦線・桐島聡死去を受けて、今、『腹腹時計』を読む/イミダス
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    wkatu 2024/05/17
  • 第20話 「アフリカの天井」で起きていること エチオピア(三浦英之連載「アフリカの長い夜」)

    「シミエン国立公園」の断崖絶壁の前に立つ少年 「アフリカの天井」と呼ばれるエチオピア北部の世界遺産「シミエン国立公園」を旅した。 太古の地殻変動などによって隆起した4000メートル級の断崖絶壁が続く高原地帯は、その厳しい自然環境によって守られた、希少な野生動植物が息づく「楽園」としても知られている。 2015年6月、国立公園の入り口にあたる標高約2600メートルのデバーク村から四輪駆動車で約2時間半かけて標高約3600メートルのチェネック村に到着すると、落差数百メートルの断崖絶壁が足元に広がり、崖下から吹き上げてくる風にウインドブレーカーが巻き上げられた。 崖の上には広大な草原が広がっており、エチオピア周辺の高地だけに生息するというゲラダヒヒが穏やかに草をはんでいた。ガイドによると、彼らは夜は絶壁のくぼ地で眠り、朝になると崖をよじ登って崖の上の草をべるのだという。 「彼らは大昔にこの高地

    第20話 「アフリカの天井」で起きていること エチオピア(三浦英之連載「アフリカの長い夜」)
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    wkatu 2024/05/17
    「専門家に話を聞いて、それを他人事のように…伝えるのは、日本の新聞記者の悪い習性だよ…自分の目で見た光景を、自分の知識と感情に照らし合わせながら、自分の内側からわき出た言葉で伝える。それが君の仕事だ」
  • 第15話 強制移住の「楽園」 セーシェル・モーリシャス(三浦英之連載「アフリカの長い夜」)

    水平線のかなたを見つめ、帰れない「故郷」に思いを馳せる90歳のリタ・バンコー 水晶のように美しいインド洋の二つの島を旅した。 セーシェルとモーリシャス。 アメリカやヨーロッパなどから多数の富裕層がバカンスに訪れる「地上の楽園」には、故郷の島を追われ、悲しみに満ちた人々が暮らしている。 米軍が中東などへの出撃拠点として使用している、インド洋のチャゴス諸島(英領インド洋地域)の元島民たちだ。 基地の建設を目的に島外への移住を余儀なくされ、今も故郷に戻れない。 2015年2月、最初に訪れたのはセーシェルだった。 アフリカ大陸とモルジブ諸島のほぼ中間に位置し、「インド洋の真珠」とうたわれる115の島々からなる熱帯の群島。首都ビクトリアにはロンドンのビック・ベンを思わせる古い時計塔や教会が立ち並び、新鮮な海産物を提供する市場近くの堂で、「セーシェル・チャゴス人委員会」で議長を務めるギルバート・ジェ

    第15話 強制移住の「楽園」 セーシェル・モーリシャス(三浦英之連載「アフリカの長い夜」)
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    wkatu 2024/03/19
    「日本人にとってチャゴスを理解することはそれほど難しくはないはずよ」と…元島民の一人が最初に言った。「だって、日本にはオキナワがあるでしょ。我々の問題は、オキナワのそれと極めて似ているわ」
  • 木村元彦連載「塵芥の声を聴く~インビジブル・ダイアリー」第32回「ガザ侵攻から逆照射されるボスニアとコソボの現在」/イミダス

    サラエボとガザの意外な相似 2023年11月。ボスニア・ヘルツェゴビナ(ボスニア)の首都サラエボで出会ったサラは23歳。イスラエル軍によるガザへの攻撃が激化すると、大学に籍を置きながら、パレスチナを支援する集会、物資を現地に送る人道支援のためのバザールなど、多くの活動を積極的に行ってきた。 「それだけではありません。ネット空間の情報戦でもやれることをやっています。今、ガザで何が起きているのか。フェイクニュースに貶められないように、私はソーシャルメディアを使用して多くの人に現在の状況を知らせています」 ボスニア人である彼女は敢えて主語を大きくして、念を押すようにこう語った。 「ボスニア・ヘルツェゴビナの人々はパレスチナを支持しています。知っていますか? ボスニア全体がイスラエル関連の製品をボイコットしているのです。特にサラエボ市民はこの戦争犯罪に非常に憤慨しています。この町はパレスチナへのあ

    木村元彦連載「塵芥の声を聴く~インビジブル・ダイアリー」第32回「ガザ侵攻から逆照射されるボスニアとコソボの現在」/イミダス
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    wkatu 2024/01/14
  • 「人権」を軽視する日本社会~「ジャニーズ問題」にも言及?!国連の声明・勧告は何を意味するのか。

    国連が「ジャニーズ問題」に言及した──。2023年8月4日、国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会が訪日調査を終えて東京で開いた記者会見は、国内ではおおむねそんなふうに報道された。作業部会が出した声明に、ジャニーズ事務所における性加害問題について、日政府に調査や被害者救済への取り組みを求める内容が含まれていたからだ。しかし、それは声明のほんの一部分。実際には女性や障害者、先住民族や LGBTQなど、幅広い分野における人権状況の改善を、強く提言する内容だった。 国連ビジネスと人権の作業部会 訪日調査ミッション終了の記者会見(2023年8月4日 東京にて) 日政府は今回も、国連の提言には「法的拘束力がない」から従う義務はないとしているが、当にそうなのだろうか。そもそも、なぜ国連が各国の人権問題に対して意見を述べるのか、他国は国連からの提言に対してどのような対応を取っているのか。国連特別

    「人権」を軽視する日本社会~「ジャニーズ問題」にも言及?!国連の声明・勧告は何を意味するのか。
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    wkatu 2023/11/20
    『「私たちの国はまだまだ改善が必要なので、今回の勧告をもとに頑張ります」という態度を見せたメキシコ政府に対し、日本政府は報告書の1.5倍ほどの厚さのある反論書を作成。それも、重箱の隅をつつく…だけの内容』
  • 放射線被曝線量や避難基準を“勧告”する組織、「ICRP」とはなにものか?(黒川祥子)/イミダス

    ロシアウクライナ侵攻により、「核戦争」や「原発へのミサイル攻撃」が徐々に現実味を帯びはじめています。いざ緊急事態となれば、私たちも放射性物質に対処しなければならなくなるでしょう。 日では、2011年の福島第一原発事故後に広く知られるようになった放射線の「被曝線量」や「避難指示基準」は、ICRP(国際放射線防護委員会)という組織の勧告に沿って定められています。しかし、日の行政にそれほどの影響を与えているICRPは、IAEA(国際原子力機関)のような国連関係の国際組織ではありません。いったいどのような団体で、何を目的としているのか……? 原発事故後の福島を注視し続けるジャーナリストの黒川祥子さんが明らかにします。 福島第一原発事故後の除染作業(福島県伊達郡川俣町山木屋地区、2014年) 事故後の福島で聞いた耳慣れない言葉、「放射能防護」 「放射線防護」という言葉を初めて聞いたのは2012

    放射線被曝線量や避難基準を“勧告”する組織、「ICRP」とはなにものか?(黒川祥子)/イミダス
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    wkatu 2023/10/03
    『ICRPは、一見IAEA……のような公の国際組織のように思われがちだが、実はイギリスの民間非営利(NPO)団体』『ICRP勧告は、原子力を巡る情勢に合わせて「言説を変質させてきた」』
  • 木村元彦連載「塵芥の声を聴く~インビジブル・ダイアリー」第31回「関東大震災後の虐殺事件から100年、目取真俊が見据える沖縄基地問題と差別扇動」/イミダス

    2023年8月に、韓国の文学賞である第7回「李浩哲統一路文学賞」を受賞した沖縄・名護在住の芥川賞作家・目取真俊(めどるま・しゅん)は、かつて「この土人が!」という言葉を大阪府警の人間から浴びせられている。それは2016年10月18日に起きた。沖縄県東村(ひがしそん)高江(たかえ)の米軍ヘリパッド建設に抗議していた市民に「クソが!」「アホが!」と暴言をくり返していた大阪府警の機動隊員は、目取真に対して「土人」と面罵したその後、さらに別の場所で殴りかかり、蹴りを入れた。 隊員が暴力に向かう直前、目取真に向けられた「土人」という言葉自体が、侮蔑の意図を含む(『大辞泉』(小学館)には、「未開地域の原始的な生活をしている住民を侮蔑していった語」とある)のは論をまたず、内地の公僕がそれを高江で使うのは明らかな沖縄差別と言えた。しかし、鶴保庸介沖縄北方担当大臣(当時)はこれについて「『土人である』と言う

    木村元彦連載「塵芥の声を聴く~インビジブル・ダイアリー」第31回「関東大震災後の虐殺事件から100年、目取真俊が見据える沖縄基地問題と差別扇動」/イミダス
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    wkatu 2023/10/03
  • ルポ・京都ウトロ放火裁判「ヘイトクライム」と向き合った人々 後編(朴順梨)/イミダス

    京都府宇治市の在日韓国・朝鮮人の集住地区ウトロで2021年8月30日に放火事件が起きた。裁判では被告人が差別感情によって犯行に及んだと述べ、判決において「ヘイトクライム」と認定されるかどうかが注目された。ライターの朴順梨さんがウトロを訪れ、関係者に取材した。 →前編はこちら なぜ検事も裁判官も弁護士も、「差別」という言葉を使わなかったのか。それを言うと、罰ゲームでも始まると言うのか。2022年8月29日、モヤモヤした気持ちを抱えながら、ウトロ被害者弁護団長の豊福誠二弁護士を訪ねた。この翌日に、判決が言い渡されることになっていた。 「これのね、5番目を見て欲しいんですが……」。豊福弁護士が差し出した資料には、2009年の京都朝鮮学校からウトロ放火まで、この10数年に日国内で起きたヘイトクライムがリスト化されていた。「5番目」には、2015年3月に東京都新宿区の韓国文化院に39歳(当時)の男

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    wkatu 2022/12/02
  • 60年前の「キューバ危機」から学ぶ 中距離ミサイル配備がもたらす核戦争のリスク(布施祐仁)/イミダス

    ロシアの「核恫喝」によって、核戦争の脅威が高まっている。その脅威は、冷戦下で最も緊張が高まったとき以来、経験したことがないレベルに達していると、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は警告した(2022年8月、ニューヨークの国連部で開かれた核拡散防止条約再検討会議で)。 人類が全面核戦争に最も近付いたのは、1962年10月に発生した「キューバ危機」だと言われている。二大核保有国であった米国とソ連が核戦争の瀬戸際まで進んだ。「全面核戦争による人類の絶滅」という悪夢が、あと一歩で現実になろうとしていたのである。 今からちょうど60年前の出来事だが、筆者は最近、これを単なる「昔話」とは思えなくなっている。その理由は最後に述べるとして、まずは、世界中を核戦争の恐怖に陥れたキューバ危機を振り返ってみたい。 米軍の偵察飛行によって初めて明らかになったソ連軍の準中距離弾道ミサイルR-12の発射基地(JF

    60年前の「キューバ危機」から学ぶ 中距離ミサイル配備がもたらす核戦争のリスク(布施祐仁)/イミダス
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    wkatu 2022/12/02
  • 雨宮処凛「生きづらい女子たちへ」/「赤ん坊を殺す」ことを命じられ、日本に逃げてきたあるアフリカ女性/イミダス

    突然、変なことを尋ねるが、親から「人を殺すこと」を命じられたらどうするだろうか。 無差別に殺すわけではない。自分たちの住む村や集落が繁栄するための儀式として、「犠牲祭」をしなければならないというのだ。集落の長の家に生まれた者として、それは絶対に避けられないミッションだという。儀式をしなければ村には災いが訪れ、多くの村人が命を落とすかもしれない。代々伝統を守って儀式を続けることで村は存続し、繁栄を続けてきたのだと親は言う。が、その儀式であなたが命を奪わねばならないのは、生まれたばかりの赤ん坊。果たして、あなたはなんの罪もない赤ちゃんに手をかけることができるだろうか? 突然そんなことを書いたのは、10代でこのような事態に直面し、日に逃れてきた女性と出会ったからだ。その人は、Aさん(35歳)。アフリカの某国で、集落の長の一人っ子として生まれた。 15歳くらいまでは、なんの問題もなく過ごしていた

    雨宮処凛「生きづらい女子たちへ」/「赤ん坊を殺す」ことを命じられ、日本に逃げてきたあるアフリカ女性/イミダス
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    wkatu 2022/08/14
  • 雨宮処凛「生きづらい女子たちへ」/『スポーツ毒親』を読んで、「子を持つ」ことに前向きになれなかった理由が明確にわかった/イミダス

    現在47歳の私には子どもがいない。 「欲しいと思ったことはないの?」と聞かれたら、よくわからない。 小さな頃は、漠然と「大人になったら結婚して子どもを産んで母親になるんだろうな」と思っていた。それが「誰にでも可能なことではない」と気づいたのはバブル崩壊直後の20歳頃だったと思う。 世の中は就職氷河期と言われるようになり、結婚や出産の前に、そもそも「安定して働き、稼ぐ」ことが難しい世の中になっていた。周りを見渡せば男女ともにフリーターばかりで、気づけば私もフリーター。ニュースでは、同世代やちょっと年上のカップルが、子どもを虐待して逮捕される事件が時々報じられていた。そんな時に映し出されるアパートの外観はどれも当時私が住んでいたワンルーム物件に似通っていて、そんなものを見るたびに、「もし、今間違って妊娠なんてしてしまったら殺人犯になって逮捕されて人生アウトなんだろうな」と思っていた。 40代

    雨宮処凛「生きづらい女子たちへ」/『スポーツ毒親』を読んで、「子を持つ」ことに前向きになれなかった理由が明確にわかった/イミダス
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    wkatu 2022/08/12
  • 中絶の権利をめぐるアメリカの闘い~なぜ今、「超保守」のバックラッシュが始まったのか(渡辺由佳里)/イミダス

    アメリカ連邦最高裁が「中絶の権利」を認めない判決を下したことに抗議し、連邦議会議事堂前でデモを行う人々(2022年6月30日、ワシントンDC) 「中絶の権利」、歴史的敗退 2022年6月24日、アメリカ連邦最高裁は人工妊娠中絶の権利を認めた1973年の歴史的な「ロー対ウェイド判決」(註1)を覆した。これを受けて、保守が強いアーカンソー、アイダホ、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピ、ミズーリ、ノースダコタ、オクラホマ、サウスダコタ、テネシー、テキサス、ユタ、ワイオミングの13州で人工妊娠中絶が禁止になる「トリガー法」が施行された。「トリガー」とは「引き金」の意味で、「トリガー法」は「主要な条件・環境が変わった時に自動的に成立する法」のことである。この他にも、アラバマ、アリゾナ、ミシガン、ウエストバージニア、ウィスコンシンの5州には、「ロー対ウェイド判決」以前から中絶を禁止する法律が今も存在

    中絶の権利をめぐるアメリカの闘い~なぜ今、「超保守」のバックラッシュが始まったのか(渡辺由佳里)/イミダス
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    wkatu 2022/07/24
  • 「日本もウクライナのように侵略される」というのは本当か(山崎雅弘)/イミダス

    「防衛力はもっと強化すべき」という世論の危うさ 朝日新聞が2022年3月中旬から4月下旬に、全国の有権者3000人を対象に郵送で行った世論調査によれば、「ロシアウクライナ侵攻を受けて、日と日周辺にある国との間で戦争が起こるかもしれない、という不安を、以前より感じるようになったか」との問いに、80%が「感じるようになった」と回答したそうです(2022年6月19日の朝日新聞DIGITAL版記事より)。 この問いに対する「とくに変わらない」との回答は、19%でした。 また、これに続く「日の防衛力はもっと強化すべきだ」との問いには、64%が「賛成」または「どちらかと言えば賛成」との回答で、朝日新聞(記事には署名なし)はこの二つの結果について「有権者はウクライナの侵攻を受けて、防衛力の強化に理解を示しているようです」と書いています。 けれども、私はこの世論調査の結果と、それに対する朝日新聞の

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    wkatu 2022/06/30
  • そこには私の至純な歳月があったのだから~映画『スープとイデオロギー』が描く「済州島四・三事件」をめぐって2(金時鐘・ヤン ヨンヒ)/イミダス

    そこには私の至純な歳月があったのだから~映画スープとイデオロギー』が描く「済州島四・三事件」をめぐって2【対談】金時鐘×ヤン ヨンヒ 金 ヨンヒさん、いつかまた済州島の風景を撮ることがあったら、無縁塚の「ホッミョ」を撮ってほしい。漢字で書くと「虚墓」。それを「ホッミョ」という。「ホッ」といったら中身のないもの、「ミョ」というのは墓のことなんだ。遺体が探せんので、虐殺された場所の石を遺体の代わりに埋めた墓があるんで、そこを撮ってほしかった。 ヤン 次に済州島行くときは撮ろうと思います。 金 僕は唯物史観を世界観としていたから、済州島の迷信じみた巫女(みこ)、神房(シンバン)がずっと嫌いだった。でも、考えが変わった出来事があった。 四・三に絡んで逃げて隔離病棟や米軍基地に隠れていたことがあってね。それから、親父のツテの家に移って、防空壕だった石垣の物置に隠れていたときに、鳴り物の音が聞こえて

    そこには私の至純な歳月があったのだから~映画『スープとイデオロギー』が描く「済州島四・三事件」をめぐって2(金時鐘・ヤン ヨンヒ)/イミダス
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    wkatu 2022/06/30
    『日本人の朝鮮人に対する差別と言われるけど、差別じゃない。あれは蔑視…ですよ。戦前、朝鮮人を「センジン」と言った。「センジン」って朝鮮の鮮じゃなくて、賤…しいというあの賤を重ねて「センジン」と言った』
  • そこには私の至純な歳月があったのだから~映画『スープとイデオロギー』が描く「済州島四・三事件」をめぐって2(金時鐘・ヤン ヨンヒ)/イミダス

    そこには私の至純な歳月があったのだから~映画スープとイデオロギー』が描く「済州島四・三事件」をめぐって2【対談】金時鐘×ヤン ヨンヒ ヤン ヨンヒ監督の映画スープとイデオロギー』(公式HPはこちら)をめぐる対談1に続き、今回は「済州島四・三事件」に関わり、日に脱出してきた詩人の金時鐘(キム シジョン)氏。来日からこれまで70年以上にわたり、日語で詩作を続けてきた。事件については、2001年に刊行された小説家・金石範(キム ソクポム)氏との対談『なぜ書きつづけてきたか なぜ沈黙してきたか』(平凡社)までほとんど語ることはなかった。 監督のヤン氏はこれまでも、ドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』(2005年)、フィクション映画『かぞくのくに』(2012年)などで、自身の家族を通して、朝鮮半島と日歴史、それらに翻弄されながら生きる在日コリアンの姿を捉えてきた。 今作は、ヤン氏の

    そこには私の至純な歳月があったのだから~映画『スープとイデオロギー』が描く「済州島四・三事件」をめぐって2(金時鐘・ヤン ヨンヒ)/イミダス
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    wkatu 2022/06/30
    『韓国は2003年にようやく盧武鉉大統領が、四・三は国家的な罪であったことを公式に認めたわけだけど、北はまったく無視です……四・三を否認するのは、南労党の同志を殺したこととつながっているわけ』
  • 個人は国家に抗うことができるのか ~「『モナ・リザ』スプレー事件」を追う(荒井裕樹)

    の障害者運動史を研究しはじめて約20年になる。振り返ってみれば、この間、ずっと「国家や社会に抗うマイノリティ」を追いかけてきた。 ただし、私が追い続けてきたのは「巨大権力に立ち向かった果敢な英雄」というわけではない。正確に表現するのが難しいのだが、強いて言えば「自分自身の痛みと向き合い続けていたら、いつの間にか国家や社会に歯向かわざるを得なくなった人生を、結果として歩んでしまった人物」ということになるだろうか。 特にこの4~5年は、約半世紀前に起きた事件のことを考え続けていた。昨年は文字通り「寝ても覚めても」といった状態だった。その事件は、私に根源的な問いを突きつけてくる。個人は国家に抗うことができるのか。なぜ個人が国家と対峙せざるを得ない状況が生まれるのか。個人が国家に歯向かうことにどんな意味があるのか。こうした問いについて、取り憑かれたように考え続けていた。 『モナ・リザ展』初日に

    個人は国家に抗うことができるのか ~「『モナ・リザ』スプレー事件」を追う(荒井裕樹)
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    wkatu 2022/04/21
    『ロシア国内での徹底的な情報統制と、抗議行動への冷酷な弾圧の様子が報じられているが、こうした「国家に抗う個人」への弾圧が、私には到底「対岸の火事」とは思えない。』
  • 「偏差値」から読み解く「大阪維新の会」の財政運営 分配システムの破壊からベーシックインカムへ(吉弘憲介)

    コロナ禍の繁華街「新世界」と通天閣(大阪市浪速区) 総合的な目で大阪維新の会を分析する必要性 2021年10月31日に行われた第49回衆議院議員選挙において、大阪維新の会を母体とする日維新の会は、大阪府内において圧倒的な勝利を収め、前国会から4倍近い議席増を果たした。メディアは維新の躍進を報じ、一部の論者は大阪における維新支持の構図が極めて盤石であるとの分析を報告している。論評のいくつかは、大阪府内で強化される「維新の会」の支持が、メディア支配やポピュリズム的傾向によるものではなく、大阪維新の会の政策運営に対する有権者の合理的な評価の結果であるとしている。例えば、関西学院大学教授の善教将大(ぜんきょう・まさひろ)氏は、維新の会の衆議院選挙における躍進の背景として、大阪府と市の行政機能の調整に際してリーダーシップを発揮した大阪維新の会に対する大阪府民の評価が広がったのではないかと分析を加え

    「偏差値」から読み解く「大阪維新の会」の財政運営 分配システムの破壊からベーシックインカムへ(吉弘憲介)
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    wkatu 2022/02/21
    『北欧諸国における政府への高い信頼を背景とした再分配と、公的部門への攻撃によって政治的支持を獲得した大阪維新の会は、政府に対する個人からの信頼の獲得という点で奇妙な一致をみる』
  • 公園は誰のものなのか? 「群馬の森」朝鮮人犠牲者の追悼碑をめぐる闘い(朴順梨)

    群馬県の県立公園「群馬の森」にある戦時中の朝鮮人労働者の追悼碑をめぐって、碑を管理する市民団体と碑の撤去を求める群馬県の間で、裁判が続けられてきた。2021年8月、東京高裁は、地裁判決を覆して群馬県の主張を認め、追悼碑の設置更新に対する不許可処分を認める判決をくだした。この裁判を追い続けてきたライターの朴順梨さんが、敗訴した原告弁護団や憲法学者に今回の高裁判決の問題点について話を聞いた。 「群馬の森」朝鮮人労働者追悼碑。筆者撮影 8月26日、東京高等裁判所には、120名以上が傍聴席を求めて抽選の列に並んだ。96ある傍聴席は、コロナ対策でわずか33席に制限されていた。何とか席を確保した私は、午後2時、静まり返った法廷で耳をそばだてていた。 「原判決を取り消す」 高橋譲裁判長が、そう言い放った瞬間、その言葉の意味が、私にはしばらく理解できなかった。東京高裁の正門前では、「不当判決」の文字が翻っ

    公園は誰のものなのか? 「群馬の森」朝鮮人犠牲者の追悼碑をめぐる闘い(朴順梨)
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    wkatu 2021/10/25
  • 香山リカ連載「常識を疑え!」第268回「かつてのサブカル・キッズたちへ~時代は変わった。誤りを認め、謝罪し、おずおずとでも“正論”を語ろう」

    コロナ禍で強行した東京オリンピックが幕を閉じた。 感染症の影響にとどまらず、このオリンピックは、招致が決まった当初からさまざまな疑惑や不祥事に“伴走”されながら準備が進んできた。そして、開会式直前になって演出チームの作曲担当・小山田圭吾氏、演出担当の小林賢太郎氏がそれぞれ辞任、解任で姿を消すことになった。 中でも小山田圭吾氏の辞任については、いまでもネットを中心にさまざまな議論が交わされている。今回の辞任の原因になったのは、1994年と95年にそれぞれ音楽誌とサブカル誌に掲載されたインタビューで語った自身のいじめ加害体験だ。さらにそのいじめには、障害のある同級生へのいじめであることも明かされている。 小山田氏は、80年代末、「フリッパーズ・ギター」という音楽ユニットでその名前を知られるようになり、90年代にはソロユニット「コーネリアス」を結成。69年生まれの小山田氏は当時20代半ばで、音楽

    香山リカ連載「常識を疑え!」第268回「かつてのサブカル・キッズたちへ~時代は変わった。誤りを認め、謝罪し、おずおずとでも“正論”を語ろう」
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    wkatu 2021/08/22
    『世界は変わったのだ。……サブカル・キッズもそれを受け止め……腐ることなく、持ち前の知識や経験、才能などを十分にいまの社会、これからの社会のために発揮してほしいと思う。いまならまだ間に合う。』