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ブックマーク / sonicbrew.blog55.fc2.com (17)

  • machineryの日々 日本化するアメリカとアメリカ化する日本

    12« 12345678910111213141516171819202122232425262728293031»02 別エントリのコメントで先取りして書いておりましたが、hahnela03さんが取り上げていらっしゃったを読んでみました。確かにAmazonの内容紹介で「枝廣淳子氏(環境ジャーナリスト、幸せ経済社会研究所所長)絶賛!」とか「平川克美氏(株式会社リナックスカフェ代表取締役)推奨! 」とか書かれてますし、著者の一人であるデイヴィッド・K・バトカーはあのグリーンピースのエコノミストでもあったそうですので、ある種の心構えが必要な部分はありますが、おおよその内容はまっとうなものだと思います。まあ、環境とか幸福という「尺度」についてこれが絶対という基準がない中では、環境とか幸福を重視した経済政策の必要性は書で指摘されるとおりだとしても、実際の政策としては結局その基準をめぐって深刻な

  • machineryの日々 財政政策という実務

    07« 12345678910111213141516171819202122232425262728293031»09 三連休でしたが、今年度の補正予算やら来年度の当初予算の準備でフルには休めないところでして、国レベルで決まった予算編成というのはそうやって具体的な現場レベルの事業に落とし込まれて、実際に民間に支出してはじめて「財政政策」の一部になるわけですね。という作業を年がら年中やっている実務屋としては、リフレ派と呼ばれる方々の議論がやっとここまでたどりつくのかもしれないなあという一縷の望みを感じさせるエントリがありました。 ・・・ものすごく単純化すると1兆円公共工事は0.7兆円の民間工事の減少を招くということ.マクロの景気に与える影響は1/4強にすぎないということになる.財政政策が効かないのはコレが原因かもしれない.だってそもそも「影響関係が建設土木業界の中」だけで閉じちゃってるんだ

  • machineryの日々 学術知と実務知の間にあるはずの長い距離の自覚と無自覚

    07« 12345678910111213141516171819202122232425262728293031»09 標題はまんま権丈先生のパクリです。あらかじめお詫び申し上げます。 政策に密着した研究、そうした問題意識それ自体は悪いことではないと思うが、いつの頃からか、研究者が研究したら、それがすぐに政策に使えるものと勘違いする風潮が生まれてきているように――最近の、いわゆる自称経済学者さんたちの論をみていたりすると、そうした風潮が広まっているように思える次第。 (略) 医療行為の効果は将来にわたって出てくるわけだから、その際、将来の価値を現在価値に割り引くための割引率をどう設定するかという難問をはじめ――ある1人の患者に対して、ある手術の実施は、低い割引率だと容認され、高い割引率だと容認しないと判断されたりもする――、同じ医療行為でも、患者の年齢をどのように考慮するべきかという問や

  • machineryの日々 実務のない新世代

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 拙ブログを振り返ってみると、取り上げているテレビ番組がほとんどNHKとなっていて、おそらくは取り上げる内容が被災地の現状を伝えているものが多いので引用することが多くなっているのだろうと思います。まあ普段見るのはほとんど民放のバラエティ番組でして、しばらくこの年末年始に録りためていたNHKの番組をほったらかしにしておりましたが、ちまちまと流し見たところあまりにもあんまりでした。そりゃもちろんNHKだって日のマスコミですから、NHKだけがまともな番組を作るわけでもなく、むしろ「時流を捉えた」番組を作ろうとすればするほど易きに流れていくのは世の習いというところでしょう。 あらかじめお断りしておけば、どの番組もやたらと長いので早送りでかいつまんで見たという程度でして、正確な発言趣旨を

  • machineryの日々 教科書に書かれていないこと

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 前回エントリで取り上げた藤井『死体入門』と同じくメディアファクトリー新書から発行されている長谷川『働かないアリに意義がある』がおもしろいと評判で、山形浩生さんが取り上げられていたこともあって読んでみました。 書のタイトルに対する回答は前半部分で示されていて、社会性昆虫がなぜそのように進化したかという核心部分については後半にいくほど深みのある議論が展開されていきます。ということで「働かないアリ」の意義は核心部分ではないと思いますので引用してしまいますが、 なぜそうなるのか? 働いていた者が疲労して働けなくなると、仕事が処理されずに残るため労働刺激が大きくなり、いままで「働けなかった」個体がいる、つまり反応閾値が異なるシステムがある場合は、それらが働きだします。それらが疲れてくる

  • machineryの日々 「復興」ってなに?

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 先日政府の東日大震災復興対策部で「東日大震災からの復興の基方針骨子」が決定されたとのことで、ざっと内容を確認してみました。とりあえず、雇用関係については「5 復興施策」の「(2) 地域における暮らしの再生」に記載されていましたが、 5 復興施策 国は、以下の復興施策を推進。各府省は、被災地方公共団体の意向等を踏まえつつ、所管の復興施策についての当面の事業計画を、可能な限り速やかに策定し、公表。東日大震災復興対策部は、各府省が公表したものについて、その一覧性を確保するため、取りまとめを実施。また、事業の進度にあわせて、これを改定。 (2) 地域における暮らしの再生 (雇用対策) () 仕事を通じて、生活の安定を図るとともに、被災地の復興を支えることが重要。このため、

  • machineryの日々 利害関係者が組織を決める

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 ちなみに、書の第1章から第2章の途中までがネットで公開されています。 プレジデントロイター > キーワード「 2社で迷ったらぜひ、5社落ちたら絶対読むべき就活 」の記事一覧 6回の連載で公開されているのがページ数でいうと書のほぼ4分の1に当たる分量ですが、それでも公開に踏みきったというのは、残りの4分の3でも値段に見合う内容となっているという自負の表れではないかと思うところです。なんというか、海老原さんの採算度外視的な使命感に感じ入るところです。 まあ、実際に私自身も、公開部分以降で「入社後のリアル」というものを示している点が書の肝ではないかと思います。実は、書の題名からすると就活する学生を対象としているように思ってしまいますが、現在仕事をしている社会人に対して自らの

  • machineryの日々 体系の人

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 昨日のエントリの予想どおりではありますが、中部地区の県とその県庁所在地で検証可能なばらまき型マニフェストを掲げたカイカク派が勝利したとの由。合理的無知の理論はおもしろいほどに的中しますね。いや、これからの地方財政を考えると全然おもしろくありませんが。 今回の愛知県や名古屋市のように、地方税などの自主財源で自らの歳出をほぼまかなえる自治体(後述するように、今年度はどちらも交付団体です)で、減税を掲げた首長が当選したということのインパクトは侮れないものがあります。でまあ、こうしたチホーブンケンやらチーキシュケンの動きにうかつにもつられてしまう過疎地域もあるものの、地方交付税に手をつけないという前提の元では、これらの自主財源の比較的豊富な地方自治体が減税することによって、日という国

  • machineryの日々 不満を吸収する言説の危うさ(追記あり)

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 この件についてはいつかまとめておかないとなと思いつつ、ちょっと扱いを間違えるといろいろやっかいそうなので筆が進みませんでしたが、前回エントリのコメ欄で再度HALTANさんに取り上げていただいたこともありますし、この機会を利用して現時点の考えなどまとめておきたいと思います。 まずは、前回エントリに通公認さんからいただいた二つ目のコメントにお答えしておくと、 「中には」と書いている時点で、部分の話を全体に適用しているわけで、すっかり斜め天誅状態です。「○○氏が嫌い」と素直に言った方が良いのではないかと。それに、俗にリフレ派といっても、政治結社でもなんでもなくて、金融政策の重要性を強調している人たちなだけなわけで、たまたま経済政策に求めるファーストプライオリティーが一緒なだけなわけで

    woykiakes
    woykiakes 2010/11/29
    狭い世界のゴタゴタ話だな
  • machineryの日々 ブラック企業礼賛

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 戦前の旧憲法では公法・私法二元論という立場が明確に堅持されておりまして、いわゆる私法上の刑事事件や民事事件を扱う大審院(以下の裁判所)のほかに、公法上の行政訴訟を扱う行政裁判所を設置して、行政に関係する訴訟については法律も訴訟手続きも別個に扱うこととなってしました。これに対し、戦後の現憲法では特別裁判所の設置が禁じられたので、少なくとも裁判所では公法と私法を区別する必要はなくなったかのように見えますが、実は行政訴訟法によって行政訴訟については別個の手続が規定されています。 と、冒頭からマニアックな話から入ってしまいましたが、未だに行政法で習う公法・私法二元論に凝り固まっている傾向が強いのが地方公務員でして、その人事担当者(自治体には労務担当者はいませんからね)向けの雑誌でham

  • machineryの日々 自治体デスノート

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 fc2ブログはアンテナとかお気に入りという機能がないので、拙ブログのネタ集めはGoogleリーダーに登録した方々のブログがメインとなっておりまして、実はその中に地方自治体職員の方のブログは一切ありません。特に意識したつもりはないのですが、このHNを使って投稿していた某地方自治体職員私設のBBSでの地方公務員の投稿が、あまりに現場主義、視野狭窄だったことに嫌気がさしたということもあります。 でまあ、そういう現場主義、視野狭窄な地方自治体職員の方々にありがちなのが「労働法?なにそれえるの?」的な職業意識でして、その実態が垣間見えるサイトがあります。 ●私の感想 また、就業構造が変わり、正規から非正規へシフトしていることも要因だと思います。 これは、なげかわしいことですが、世界経済

  • machineryの日々 現実が目を曇らせる

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 前々回エントリで取り上げさせていただいた海老原さんの新著ですが、最終章に拙ブログでもおなじみの湯浅誠内閣府参与(再任)との対談が掲載されていて、ここでも印象的なやりとりがあります。 海老原 常用型は、結局、派遣会社の正社員じゃないですか。そうすると同じなんです。相当なレベルじゃないと派遣会社に雇ってもらえない。入口は狭まってしまいます。もうひとつ。常用型は人もすぐ辞められないんですよ。派遣先に行って「この会社はイヤだ」と2日で辞めたら。派遣先で怒られなくても、派遣元つまり会社に戻って上司にこっぴどく怒鳴られます。そこは、やっぱり正社員なんだと思います。 湯浅 いや、私は基的には常用型じゃないと困ると思っています。期間の定めがある登録型は、「例外」であるべきです。登録型だと、

  • machineryの日々 地方分権は福祉だけの敵ではない

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 hamachan先生経由で「分権はむしろ福祉の敵です」というまっとうな発言を発見したので、発言の主は誰かと見てみると山井政務官でしたか。 「ガバナンス・国を動かす:第3部・中央と地方/2(その1) 省庁の抵抗「政治主導」(毎日新聞 2010年5月4日 東京朝刊)」 3月16日と18日、戦略会議の構成員である神野直彦東京大名誉教授(64)が10府省に対して実施したヒアリングで、厚生労働省の山井(やまのい)和則政務官(48)は、政府方針に反する回答をためらおうとはしなかった。 「社会福祉の中でも緊急的なものは中央集権的にやらないとだめです。分権だと迅速にできない。分権はむしろ福祉の敵です」 テーマは「ひも付き補助金」と呼ばれる地方向け国庫補助負担金の「一括交付金化」。民主党が地方の

  • machineryの日々 経済成長と社会保障

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 経済成長と社会保障の関係についての公的な機関での議論が始まったようですね。 委員名簿によると、 赤井伸郎 国立大学法人大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授 井伊雅子 国立大学法人一橋大学国際・公共政策大学院教授 井堀利宏 国立大学法人東京大学大学院経済学研究科教授 碓井光明 明治大学大学院法務研究科教授 田近栄治 国立大学法人一橋大学副学長 田中弥生 (独)大学評価・学位授与機構評価研究部准教授 土居丈朗 慶應義塾大学経済学部教授 富田俊基 中央大学法学部教授 中里透  上智大学経済学部准教授 吉川洋  国立大学法人東京大学大学院経済学研究科長 「資料1委員名簿 [65kb,PDF]」(財政制度等審議会 財政制度分科会 平成22年4月26日(月)) だそうで、このメンツを見る

  • machineryの日々 ドラエモンさんのこと

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 「リフレ派」と呼ばれる方々とは一定の距離を置いている拙ブログですが、リフレ政策そのものは十分に有用性のある政策と考えております。そもそも経済学を思考ツールとして使うようになったのは、Hot Wiredでの稲葉先生の連載と野口旭先生の連載に触れて、リフレ政策をきちんと理解したいと考えたからですし、ブログ界隈での若田部昌澄先生、飯田泰之先生、田中秀臣先生などの諸先生やBewaadさんやすなふきんさんの議論に触発されてブログを始めた面もあります。 そうしたネットの議論を読み進めていくとき必ずキーとなるコメントをされていたのが、ドラエモンというHNの方でした。「ドラエモンブログ」とも言われた苺掲示板の議論はたまに覗くくらいでしたが、リフレ政策についての自分の理解度を測るために、ドラエモ

  • machineryの日々 すり替えと割り当て

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 前回エントリのすり替え現象に関連しますが、以前roumuyaさんの書評を引用させていただいた八代先生の『労働市場改革の経済学』は、大変的確な現状認識に基づく改革案が提示されているとは思うものの、後半に進むにつれ、特に第9章はあらぬ方向に議論が進んで行ってしまっている感が否めません。実はその第9章でも同じようなすり替えが行われています。 ◆労使の利害調整だけでは問題は解決できない 非正社員の利益を守る手段は、労働組合が唯一の手段であるわけではない。「消費者の利益は、政府の規制よりも企業間の活発な競争を通じて、よりよく守られる」というフリードマンの言葉は、「消費者」を「労働者」に置き換えても同じである。 政府が総需要の適切な管理を行う前提の下で、企業の外の労働市場が発達し、より高い

  • machineryの日々 コンプライアンスのねじれ

    01« 1234567891011121314151617181920212223242526272829»03 先ほどのエントリに関連して使用者と労働者の関係を書こうと思っていたら、ちょうど同じテーマでhamachan先生に拙エントリを取り上げていただきました。何という偶然。 たとえばここに現れているような「大変申し訳ありませんが、今度の金曜日にお休みをいただいてもよろしいでしょうかw?」という労働の供給者がえらく申し訳なさそうで、労働の消費者が大変偉そうな姿こそが、 >サービスを受ける消費者は「絶対善」であり、 サービスを提供する側は、そのコストとリスクをかぶる のいい典型例じゃないか、と言う風に、素直に話が進まずに、なぜか労働供給者と労働消費者が入れ替わってしまって、 >雇用であれば労働者が「善」、会社が「悪」。 なのがけしからんという論調に転調してしまうあたりが、mojix氏の不思

    woykiakes
    woykiakes 2010/03/17
    『法律で認められた以上の待遇は法律に違反する。違反といわないまでも、このご時世にそんなことしたら不適切だと指摘されかねないから認めない』
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