若い頃、『システム・モデラー』という職種を目指したい、と言ったら、上司から「そんな職種はない」と言われたという話は、以前書いた。(「システムとはいったい何を指すのか」 http://brevis.exblog.jp/20878001/ 2013-08-01)。それで、その後わたしは「プロジェクト・アナリスト」を名乗るようになり、今では名刺に、勤務先の「チーフ戦略アナリスト」である、と書いている。 だが、今でもわたしはモデリングの仕事が好きだ。データ・モデリングとは、世界の概念的スケッチである。言葉と簡単な図を使って、世界のあり方を切り取って分析する仕事は、何より楽しい、と思う。モデリングという仕事は、技術とアートの中間地点にある、とも言われる。科学的論理性だけでは、良いモデルを作るには足りない。モデルとは近似であり、見切りだからだ。モデルは必ずしも事物の厳密・正確な再現ではない。英語で、"