コンピュータの新時代が見えてきた。生成AIの利用が始まり、量子コンピュータの実用化も迫っている。Microsoftも新機軸を打ち出した。光を計算に使う「アナログコンピュータ」だ。何に役立つのだろうか。 Microsoftは2023年6月27日、光子と電子を使用してデータを処理する新しいタイプのアナログコンピュータ「アナログ反復マシン」(AIM)を発表した。アナログコンピュータ自体は第二次世界大戦以前から存在する技術だが、Microsoft Researchのヒテシュ・バラーニ氏(パートナーリサーチャー)によれば、AIMは今日の最先端のデジタル技術を上回って、今後数年のうちにコンピューティングを一変させる可能性を秘めているという。 金融や物流、輸送、エネルギー、ヘルスケア、製造など、多くの産業の基盤には難問「最適化問題」が横たわる。最適化問題を解くために設計されたのがAIMだ。現在、広く利用