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ブックマーク / www.hozon.co.jp (22)

  • NDL英文ニューズレター、「国立国会図書館の資料保存」で50~90年代の国内書籍190万冊の劣化調査を公表 | ほぼ日刊資料保存

    この調査結果を基に、どのぐらいの規模の蔵書がマイクロフィルム化の対象になるか(対象は酸性紙ですでに brittle になっているもの)、大量脱酸性化処置の対象と規模は(酸性紙だが、まだ brittle に達していないもの)等が推測できる。一方、接着剤製は「綴じ」の接着剤が角質化すると、一度コピー機にかけただけで壊れてしまう。これは新しい「劣化問題」といえる。   以上のような書籍の劣化問題と共に、セルロース・アセテート(TAC)ベースのマイクロフィルムのそれも浮上している。2003年から12万のマイクロフィルムと460万のフィッシュを対照した調査と収納容器の入れ替えを行い、2005年までに8万マイクロフィルム、80万フィッシュを終了している。ただ、2006年に中性容器に代替したにも関わらず、フィルムからの酢酸により早期に「酸性」容器になってしまうことが判った。劣化が著しいTACフィルムは

  • 中国古籍の修理(8)|資料保存器材

    中国古籍の修理 ― コンサーバターのために (8) デヴィット・ヘリウェル (福島 希 訳)  2008/12/26 <紙の修補>続き 2.3 不適切な修補のやり直し 2.3.1 不適切な修補の種類 修補が既に行われているの中には、修補の技術が拙かったり、その場限りの手っ取り早い処置が行われたりしている場合がある。修補紙の色がのオリジナルの色とうまく合っていなかったり、2枚に分割された書葉を修補する時に、書葉がずれて貼り合わされていたりする。また、糊が適切に使われていないこともある。裏打ちをする時に均等に糊を塗らなかったために、紙が層状に重なっているように見える(これは裏打紙に適切に糊を入れていない書葉で実際に生じるもので、裏打紙と紙の間に浮きが見られる)場合などがそうである。これら全ての要因がの見た目に影響している。また、特別な損傷は起こさないけれども、厚い紙で裏打ちしたこと

  • 中国古籍の修理(7)|資料保存器材

    xiaodong
    xiaodong 2011/11/26
    「明代後期の呉興の出版業者であった閔齊伋(1580‐1661)が印刷に使用した紙は、非常に繊細で、書口の修補が特別難しい。」
  • 宍倉佐敏編著『必携 古典籍古文書 料紙事典』が上梓 | ほぼ日刊資料保存

  • 背をアクリル板にした保存容器 | ほぼ日刊資料保存

    アメリカの製家・ブックコンサーバターであり、製で使う手道具の優れた製作者でもある Jeff Peachy のブログは、中に収納した書籍の背表紙が見えるように、容器の背にアクリル板を使ったシェル型の保存容器を紹介している。   Slotting Perspex for a Drop-Spine Box

  • 紙を安全に洗う―クリーニング・ポケット法

    はじめに 紙を洗う---これはコンサベーションにおける最も重要な処置の一つである。変色や染みなどが軽減されるほか、経年や利用によって紙の中に生成され、それ自体が劣化の原因にもなる水溶性の酸性物質が流れ出る(Kosek. 2011)。また、乾燥時に新たな水素結合が生じることで、紙の強度が戻るなどの効果もある(van der Reyden. 1992)。紙の「洗濯」は、紙の見た目を綺麗にするばかりでなく、紙の劣化に関わる根的な問題への対処とも言える。 このように、洗浄は様々な利点を有しているが、処置におけるリスクもある。その一つとして、水を含んだ紙は極端に強度が低下し、不用意に扱うと破れや歪みが生じてしまうことが挙げられる。そこで、洗浄を行う場合、資料をポリエステルやセルロース系の不織布、またはナイロン製のネットなどのサポート材に挟んで処置するのが一般的である(Harnley, et al.

  • 粘着テープおよび残滓の除去事例―個人様所蔵地図資料に対する保存修復処置―

    個人様の所蔵する地図資料に対する保存修復処置をお引き受けする機会を得た。地図は折り目に沿って破損が進んでおり、その補強として粘着テープが数多く貼られていたほか、テープが貼られた箇所には茶褐色の染みができていた。ご依頼者様からは、額に入れて飾ることを考えているため、残っている粘着テープは全て除去し、可能な範囲で染みを薄くして欲しいとのご要望が寄せられた。そこで、粘着テープおよび残滓の除去、修補、脱酸性化を主とした保存修復処置を行った。以下、その概要を述べる。 資料の状態 地図資料1枚。資料の大きさは約780×1080㎜。基材は材木パルプ紙で、イメージ材料は印刷インクである。ところどころに鉛筆や色鉛筆、ボールペンで書き込みが見られる。八つ折りの状態に畳まれ、ほぼ全ての折り目に沿って補強のための粘着テープが貼られている。粘着テープは2種類使用されており、1つがゴム系粘着剤のもの(セロハンテープ)

  • バージニア州立図書館、19世紀の新聞などの保存修復処置事例を動画で紹介 | ほぼ日刊資料保存

    バージニア州立図書館は、自館が所蔵する新聞と名簿資料への保存修復処置事例の動画をYoutubeにアップロードしている。     ◆Union or Secession: Conservation at the Library of Virginia     1861年に作成されたニューヨークヘラルド紙に対する処置。クリーニングスポンジを用いたドライ・クリーニング、炭酸水素カルシウム水溶液による洗浄・脱酸性化処置、フラットニング、和紙とデンプン糊による修補を行っている。     ◆Montgomery County Cohabitation Register: Conservation at the Library of Virginia     19世紀に作成されたバージニア州モンゴメリー郡の黒人名簿などに対する処置。ヒートガンや有機溶剤を用いた粘着テープ除去、非水性の脱酸性化処置、和紙と

  • 『Ink Corrosion Website』が『The Iron Gall Ink Website』として再スタート、インク焼けの予測ができるページも | ほぼ日刊資料保存

    長く休止していた国際的なインク焼け研究協力プロジェクトのサイト 『Inc Corrosion Website』 が、今年の2月から『The Iron Gall Ink Website』として再スタートを切った。同サイトは、母体である欧州保存・アクセス委員会(ECPA)が2008年に活動を終了したことで、一時はサイトが閉鎖していたが、現在はオランダ文化遺産局(Rijksdienst voor het Cultureel Erfgoed)の支援を受け活動している。内容も大幅にリニューアルされ、没子インク研究の第一人者であるBirgit Reisslandらによるインク焼けのメカニズムの解説や、加速劣化試験を用いたインク焼けのプロセスなどが動画で紹介されている。さらに、注目すべき試みとして、画像によって100年後の没子インクの状態を予測できるページが設けられている。利用方法は簡単で、没子イ

    xiaodong
    xiaodong 2011/05/11
    没食子インク資料サンプル
  • ほぼ日刊資料保存

    ニュースを世界から! 資料保存器材必也正名乎 図書館アーカイブ等の資料保存に関する世界のニュースを伝える、ほぼ日刊のページです。 土日・祝日は休刊します。 リンクも引用も自由です。 ボストン美術館が提供しているコンサベーション用材料のオンライン百科事典(CAMEO: Conservation and Art Material Encyclopedia Online)が、このほど欧州の共同研究機構CHARISMA (Cultural Heritage Advanced ResearchInfrastructures) と提携し、9000を超える非英語圏(アルファベット)の材料名でも検索できるように拡充された。来年にはWiki 形式に変更し、さらに使い勝手を向上させるという。 CAMEOは同美術館のコンサベーション・コレクション管理部門が作成している。アート、建築、考古などの制作とコンサベー

  • 国立国会図書館様所蔵の地図資料に対する保存修復処置事例

    国立国会図書館様が所蔵するコレクションのうち、地図資料への保存修復処置をお引き受けする機会を得た。対象となったのは、明治後期~昭和初期に国が作成した地形図1,200枚である。いずれの資料も紙の酸性度が高く、一部のものについては紙力低下や変色なども見られた。これらを長期的に保存するため、脱酸性化およびエンキャプシュレーションを主とした保存修復処置を行った。以下、その概要を掲載する。 資料の状態 資料の寸法は460×580㎜前後のものが大半で、基材は材木パルプ紙。紙質、厚みには多少ばらつきがあり、なかには和紙による裏打ちがされているものもある。主なイメージ材料は印刷インクで、色鉛筆やペン、墨などによる書き込み、朱肉やスタンプも見られる。全ての資料にバーコードラベルが貼られており、その部分の紙が変色しているものもある。大きな欠損や破れもなく状態は概ね良好だが、酸性劣化、酸化劣化による紙力低下

    xiaodong
    xiaodong 2011/04/24
    地図の保存修復
  • 洋装貴重書の取扱い|資料保存器材

    洋装貴重書の取扱い ブリティッシュ・コロンビア大学図書館貴重書・特別資料室の指針 Handling Rare Books The University of Britsih Columbia Library Rare Books and Speial Collections 高田かおる 訳 貴重書の取扱いに慣れているという人は数少ない。だが基をマスターするのは難しくない。少しの根気強さと、以下に述べる「モノとして取り扱う際の注意」を心がければ良い。 1. モノとしてそのものを扱う上で注意すべきことは2つ、文紙と製である。 2. 文紙は、ほぼ1850年から1950年の間の酸性紙の使用率が最大の時期を除けば、予想以上に強いものである。ただ、それ以外の時期のは大丈夫というわけではなく、酸の悪影響は1400年代のから現在のにまで及ぶことは知っておいて良い。褐色化した紙、非常

    xiaodong
    xiaodong 2011/04/20
    ブリティッシュ・コロンビア大学図書館貴重書・特別資料室 (The University of Britsih Columbia Library Rare Books and Speial Collections Division)が作成した利用者向けの貴重書の取扱い指針 Handling Rare Books の全訳
  • 中国古籍の修理(6)|資料保存器材

    xiaodong
    xiaodong 2011/02/11
    修補のための染色と糊について
  • 中国古籍の修理(5)|資料保存器材

    xiaodong
    xiaodong 2011/02/07
    道具と紙の種類の解説。麻紙, 皮紙, 浙江皮紙, 竹紙, 河南棉紙, 上海棉紙, 廣西棉紙, 貴州棉紙, 宣紙, 夾宣紙, 棉連紙, 羅文紙, 開化紙, 毛辺紙, 毛泰紙, 連史紙
  • 中国古籍の修理(4)|資料保存器材

    中国古籍の修理 ― コンサーバターのために (4) デヴィット・ヘリウェル (福島 希 訳)  2008/10/30 <用語> 修理と製の手順に関して正確に記述するには、書葉や綴じられた冊の様々な部位についての用語をまず説明しなければならない。このマニュアルは西洋のコンサーバターに向けて作成したものである。彼らの受ける教育は西洋の伝統にのっとったものであろうから、それらの伝統的な用語がそのまま中国書に当てはまる場合もある。双方の伝統的な用語は人の体を用いて表現する点が似ているが、異なる点が幾つかある。 中国書は通常多数の冊から成り、しばしば数十や数百に及ぶこともある。その全体を表すのに「」という言葉が使われる。これらの冊における縦横の寸法は同じだが、それぞれの厚さはしばしば異なる。テキストがある書葉で冊は構成され、書葉は見返しと表紙によって保護されている。中国には「書品」という特別

    xiaodong
    xiaodong 2011/01/29
    漢籍の部位の名称について
  • 国立歴史民俗博物館研究報告の最新刊、宍倉佐敏氏の古文書・古典籍の調査報告を掲載、充実した用語解説も | ほぼ日刊資料保存

    国立歴史民俗博物館の刊行物「国立歴史民俗博物館研究報告」の最新刊(第160集、2010年12月)は、宍倉佐敏「国立歴史民俗博物館博物館 古文書・古典籍の調査」(p.229-267)を掲載している。同館が所蔵する古代~中世前期にかけての古文書・古典籍に使われている和紙を対象に、顕微鏡で表面を観察し、繊維の種類や抄紙法、打紙やドーサ処理といった表面加工の有無などを調査したもの。宍倉氏は報告で、調査により「溜め漉き法」(古代紙)から「半流し漉き法」(中世紙)に至る過程が、様々な事例によって比較できたと述べている。また、要目として、『「溜め漉き法」で漉かれた古代紙に比べ、「半流し漉き法」で漉かれた中世紙は地合が良く、長い繊維の方向性が均一である』『調査資料のなかには、高級紙の特徴である大型紙が多く、利用主体の地位・経済力・教養の高さが確認できた。つまり、「利用者の社会的立場が、紙質から判断できる」

  • 中国古籍の修理(3)|資料保存器材

    xiaodong
    xiaodong 2011/01/15
    包背装, 線装, 毛装の説明。毛装は初めて聞いた。
  • 中国古籍の修理(2)|資料保存器材

    中国古籍の修理 ― コンサーバターのために (2) デヴィット・ヘリウェル (福島 希 訳)  2008/10/1 基的な製形態 中国における最古の文字はいわゆる甲骨に刻まれたものである。これは紀元前約1400~1100年に栄えた殷王朝の首都安陽で見つかった。亀の甲羅の欠片が2つ結び合わされ、「束六」という文字が刻まれている。このことから、紀元前2000年初めには中国は既に文字を記録し、残す方法を考案していたことが分かる。その後、もしくはほぼ同時だったかもしれないが、木簡や竹簡、絹が文字を書き記す素材として使われ始めた。 通説では宦官の蔡倫が105年に紙を発明したとされるが、ここ30年ほどの考古学の研究により、麻の繊維からできた紙が紀元前1世紀には作られていたことが分かっている。しかしながら、クワの木の皮から紙を作り、書写材料として質の高い紙の製造を行ったのは蔡倫が最初である。紙の

    xiaodong
    xiaodong 2011/01/12
    巻子本,折本,蝴蝶装の解説
  • 中国古籍の修理(1)|資料保存器材

    中国古籍の修理 ― コンサーバターのために (1) デヴィット・ヘリウェル (福島 希 訳)  2008/09/19 翻訳連載にあたって 英国ボードリアン図書館のキュレーターであり中国目録学の大家でもあるDavid Helliwell氏の著作 “The Repair and Binding of Old Chinese Books. Translated and Adapted for Western Conservators.”(1998)を知ったのは、入社してまもなくの2005年4月だった。西洋のコンサーバターを対象に中国古籍の修復技術と製技術について記述してあり、非常に興味深い内容なので読んでみるようにとの上司の指示だったが、渡された英語のプリントの束の厚さに当初は圧倒され、中国古籍についてもほとんど知識がなかったことから、戸惑うばかりだった。それでも、他のスタッフと週代わりで翻

    xiaodong
    xiaodong 2011/01/11
    Helliwell, D. The Repair and Binding of Old Chinese Books translated and adapted for Western Conservators, The East Asian Library Journal, Spring 1998 Vol. VIII No. 1, pp 27-150.
  • 李珍嬉:近代資料のコンサベーション技術を学ぶ-資料保存器材での研修報告-

    【寄稿】 近代資料のコンサベーション技術を学ぶ ―資料保存器材での研修報告― 李珍嬉 (韓国学中央研究院 蔵書閣 国学資料調査室 資料保存担当) 私が働いている韓国学中央研究院蔵書閣は、韓国の古典籍を6万点以上所蔵しているほか、近代資料も多数所蔵している図書館です。自分自身、この蔵書閣で保存業務を始めてから何年も経っていないことや、2011年には保存処理施設が新たに増設されることもあり、今より效率的で多様な保存修復技術について、勉強することが必要な状況でした。 そこで、様々な資料に対して多くの実績をもつ資料保存器材に研修の相談をしました。株式会社資料保存器材は、韓国内でも関連コンサーバターの間で、非常に実力がある機関として有名です。 研修をする前に会社HPと 公式twitterを見ていましたが、実際の作業だけでなく、保存修復に関する研究も盛んで、相当な実力があるように思われました。

    xiaodong
    xiaodong 2010/12/31
    「研修をする前に会社HPと 公式twitterを見ていましたが、実際の作業だけでなく、保存修復に関する研究も盛んで、相当な実力があるように思われました。 」こういうところにもTwitterの効果が。