【ニューヨーク=吉形祐司】様々な文書を自由に共有できる米国のウェブサイト「スクリブド」が、電子書籍の販売に乗り出し、話題を呼んでいる。 既存の書籍をデジタル化する従来の手法と違い、作家や一般利用者が直接、サイトに投稿・販売するのが特徴だ。携帯端末の普及とも相まって、これまで出版社が一手に担ってきた出版ビジネスを変える可能性を秘めている。 作品を投稿、ネットで販売 2007年に開設されたスクリブド(http://www.scribd.com)。いわば、音楽配信サイト「iTunes(アイチューンズ)」や、動画投稿サイト「ユーチューブ」の文書版で、月間利用者は6000万人を超す。英語の「scribble(走り書き)」を連想させるサイト名となっている。 今年3月に始まった書籍のネット販売では、作家が出版社を通さず「出版」できる。サイト内のページから、クリックひとつで原稿を送ることができ、著作権侵害