【木村蒹葭堂(きむら けんかどう)】 1736年大坂生まれ、1802年没。近世大坂が生んだ最も著名な文人・町人学者。町人としては醸造業坪井屋吉右衛門、文人としての氏名は木村孔恭、字は世粛・巽斎と号し、書斎を蒹葭堂、画室を澄心斎と名づけた。幼少より本草学・絵画・詩文を学び、長じて書画骨董を広く蒐集。その膨大なコレクションの閲覧と情報交換のために、彼のもとには当時の著名人が全国各地から訪れた。 【編著者紹介】 水田紀久(みずた のりひさ) 1926年生まれ。大谷大学文学部卒業。元関西大学教授。文学博士。現在木村蒹葭堂顕彰会代表。近世大坂の儒学者に関する著作が多数あるが、木村蒹葭堂研究の第一人者として著名。著書に『水の中央に在り 木村蒹葭堂研究』(岩波書店 2002年)、混沌会・木村蒹葭堂顕彰会編『木村蒹葭堂来翰集 先人旧交書牘』(中尾松泉堂 2004年)など。 野口 隆(のぐち たかし) 19