今回取り上げる『娼婦たちは見た イラク、ネパール、中国、韓国』(2016年/KADOKAWA)は、ちょっぴり読む人を選びそうな作品ですが、表題を見て思わず眉間に皺が寄ってしまった方にも、ぜひ手に取っていただきたいと思っています。 デウキとは宗教の名を借りた売春だ、と糾弾してしまうのは簡単なことであり、それでは物事の本質を見失ってしまう。 これは著者の八木澤高明さんが、寺に少女を捧げるネパールのデウキという風習について書かれた言葉。なお、デウキになった少女は神として祀られると同時に、村の男たちの慰み者としての役目も担い、一旦寺に入ると二度と一般社会に戻れないとか(※いまはほとんど行われていないらしいです)。 デウキを一例に、地球上では目を覆いたくなるような信じ難い出来事がたくさん起こっています。でも本当に目を覆ってしまっては、いつまで経っても核心に近付けないよな~なんて。だから私は読んでいて
![八木澤高明『娼婦たちは見た イラク、ネパール、中国、韓国』|読書旅vol.51 - FAR-OUT ~日本脱出できるかな?~](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4ce06e0a4cc4141d1f769859e7f8234bce3b8c9c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fe%2Femi13_farout%2F20220413%2F20220413204752.jpg)