来年秋に今の健康保険証を廃止する方針をめぐり、政府は廃止時期の延期は行わず、国民の不安払拭(ふっしょく)を図る対応を強化する方向で調整に入りました。岸田総理大臣は4日にも記者会見を開き、今後の具体的な対応を説明する見通しです。 来年秋に今の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化させる方針をめぐっては、相次ぐトラブルを受け、自民党内からも廃止時期の延期を含め見直しを求める声が出たため、政府は対応を検討してきました。 政府関係者によりますと、これまでの検討の結果、来年秋の保険証廃止はことし6月の法改正に伴って決まったばかりで、いま見直せばかえって混乱を生むなどとして延期は行わず、国民の不安払拭を図る対応を強化する方向で調整に入りました。 具体策としては、マイナンバーカードを取得していない人などが保険証の廃止後も一定期間は必要な診療を受けられるようにする「資格確認書」をより効果的に活用す