自宅から近い場所にあると便利な「食品スーパー」。高齢者に関する研究活動を行う筆者は、その存在が“高齢者の健康維持”に役立つと指摘します。その理由とは――。 食品スーパーが歩いて行ける近い場所にあるのは、高齢者にとってとても大事なことだと、高齢者に関する研究活動を行う筆者は思っています。 第一に、買い物と料理が習慣になります。何を作ろうかと考えをめぐらせ、調理・盛り付け・洗い物・片付け…と知らないうちに頭も体も使います。これを毎日行う人とそうでない人には、心身の状態に差が出てくるでしょう。 第二に、自分で作るから食べたいものを食べられるでしょうし、栄養面にも気を配ります。そして第三に、スーパーまで毎日歩くことがよい運動になり、知り合いに出会って立ち話をするきっかけにもなります。 食品スーパーの存在によって、運動・栄養・交流といった高齢期の健康維持にとって重要な要素が、自然に満たされるというわ