夫が撮影した写真は、出来がよいことが多い気がする。旅先でふと振り向く私の姿や、大きな木の下で両手を広げてご機嫌な私の姿などの写真を見た友人知人が、「うわあ。どうやらくん写真撮るの上手だねえ。みそさんがすっごくいいかんじで写ってる」と言うことがある。そのたびに私は一応、「それはモデル(私)がよいということではないのか」と、確認してみるのだけれども、皆「わっはっはー」と笑った後に一様に、「いやいや、これは、どうやらくんの腕前がいい」と、念を押すように言う。夫は絵や図形を描いたり、工作で何かを作ったりするのが上手だから、写真を撮るのも上手なのかもしれない。でもそれは、写真をちゃんと撮れてこそのことではあるのだけれども。 夫は写真を撮ろうとして撮れないことや、撮ったつもりの写真が撮れていないことがある。どちらかというと、やや頻繁にあるかもしれない。これまで私が書き留めただけでも、首里城のとき、アル