男子陸上800mでロンドン五輪にも出場した横田真人さん(32)は、東京五輪の機運が高まる2016年に、あえて「引退」を決意しました。「陸上では一生食べていけない」とわかった上で、中距離走を突き詰める道を選択。東京五輪後、アスリートの“引退ラッシュ”が起こることを見越した決断でした。アスリートは、競技後の人生についても考えるべきだと警鐘を鳴らす横田さんに、セカンドキャリアを築く上で大切なことを聞きました。(ライター・小野ヒデコ) 【画像】「取材はほとんどなく、ちやほやされませんでした…」現実を知ったロンドン五輪800m走での写真 最初から「陸上では食べていけない」と自覚<ロンドン五輪に出場し念願のオリンピアンになったが、競技環境に変化がないことを実感。陸上競技の現実を思い知った> 私が本格的に陸上競技を始めたのは高1の時でした。大学卒業後も陸上を続けようと思ったのは、国内では認知度が低い中距