けいおん!という物語の中で律というキャラクターは,物語を始動させる「鍵」のような役割や,ほかのキャラクター(特に澪)を成長にさりげなく導き,そしてそれをやさしく見守る母親的役割を担っているという話. 第1話:部の立ち上げと澪・紬・唯の入部 すでに第1話で律は,この役割をこなしている. まず,軽音部結成を強引に立ち上げ,澪と紬をAパートだけで入部させている. 図は,澪に対して「ずっと,一緒にバンド組もうねって…約束してたじゃない!」と訴えているシーンだけど,ここで一瞬紬のほうを見ている. 律はこのとき明らかに,澪だけに軽音部に入ってほしいと訴えているわけでなく,紬に対してもアピールしている. いや,むしろ,合唱部に入部を希望している紬に,軽音部に興味を持ってもらおうとして,この小芝居をしている. そして,この目論見は功を奏して,澪・紬ともに軽音部に引き込むことに成功している. もちろん,唯を