経済成長を信じるか、信じないか。最近は、エネルギー政策における経済成長率の前提の議論一つとっても、意見の対立が激しい。成長ということにリアリテイを感じる世代・グループと、そこに忌避感や反感すら覚える世代・グループとの断絶は、近年、ますます激しくなっているのではないだろうか。 本来、こうした違和感は解消可能なはずだ。僕はそう思う。けれども、単純化された「成長神話」に対する本能的な違和感は相当根強い。その違和感の原因は何なのか、ちょっと考えてみた。 1.ノマド 広がる 一昨年、佐々木俊尚さんが「仕事するのにオフィスはいらない」という本を書かれた。ここらあたりがスタートだろうか。「ノマド」というコンセプトの普及。最近は、すっかり一つのキーワードとして定着しつつある感じがする。 本書は、オフィスを持たずに情報武装することによって、強く働き続ける個人。そうした「初期ノマド」を、数多く紹介している。こ