パキスタンでは、夫婦の不仲で夫が、求婚を断られ逆上した男が、妻や相手の女性に硫酸を浴びせる暴力がある。米アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞受賞のパキスタン映画「セービング・フェース」は、被害女性の苦しみを世界に知らしめた。だが、すぐに悲劇は起きた。38回もの顔の手術を受けた被害女性がイタリアで自殺した。きょうのテーマは「硫酸を浴びて」とした。(SANKEI EXPRESS 内畠嗣雅)富豪と踊り子の結婚 パキスタン南部カラチからの報道によると、イタリアで自殺したのはカラチ出身の元「踊り子(売春婦のこと)」、ファクラ・ユーナスさん。3月17日、ローマ郊外のアパートの6階バルコニーから身投げし、死亡した。33歳だった。ユーナスさんは2000年に硫酸を浴びせられ、3年後、イタリアに逃げた。夫が有力一族の一員だったため、ユーナスさんの事件は当時、内外の関心を引いた。 ユーナスさんはカラチの買春街で育