群馬県の関越自動車道の高速ツアーバス事故を受け、国土交通省は2日、ツアーバスの運行を請け負う全国のバス会社約200社を対象に来週にも行う重点監査の中で、日本語の不自由な運転手が雇用されていないかどうか初めて実態調査する方針を固めた。自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された河野化山容疑者(43)が、日本語が不自由とみられることが判明したため。事故や火災など緊急時に日本語の能力は欠かせないとして、国交省は日本語能力と安全をめぐる監査に乗り出す。言語能力に規制なし 国交省によると、全国で約4000社ある貸し切りバス会社のうち、高速道路を使い、長距離のツアーバス運行を請け負うのは約200社。重点監査は、運転手の運転時間と距離の指針が守られているかどうかや、交代要員の有無など労務管理の実態を調査。その中で、運転手が言語能力の面で運行上の安全に関する規則を理解しているかどうかについても調べることにした。