東京電力福島第一原子力発電所の事故で、外部に放出された放射性物質の量は、これまで国などが試算した値よりも多い90京ベクレルで、大半は、水素爆発やベントによる放出ではなく、メルトダウンによって格納容器が閉じ込め機能を失い放出されたなどとする評価結果を東京電力が公表しました。 東京電力は、事故の翌日から3月末までに外部に放出された放射性物質の量について、メルトダウンした燃料の解析や原発周辺で計測された放射線量、それに土壌の放射性物質の量などから試算しました。 その結果、ヨウ素131とセシウム137の放出は合わせて90京ベクレルで、原子力安全委員会や保安院が公表した値よりも多く、チェルノブイリ原発事故の放出量の17%余りとなっています。 これを水素爆発などの実際に起きた事象との関係で詳しく分析すると、▽建屋の水素爆発に伴う放出は合わせて0.5京ベクレル、▽ベントに伴う放出は0.1京ベクレルと少な