埼玉県内に四つある県営プールでは昨年から、入れ墨やタトゥーを入れた客を厳しくチェックし、見つけたら退場させている。 警察官OBの力も借りた結果、入れ墨を入れた来場者は減少傾向にあり、家族連れの客が目に見えて増えている。 「去年は1日で最高180人排除した。朝から夕方まで食事の時間もなくてね」 県営プールで最も入場者数の多い「しらこばと水上公園」(越谷市)で警備統括責任者を務める男性(62)は振り返る。県警OBで、柔道の有段者。暴力団員にすごまれても動じることはない。 昨年は、広い屋外プールの敷地内を歩き回って1日平均で約50人を退場させた。ごねる男は別室に案内して諭す。「女連れだとなおさら粘る」と苦笑する。 だが、今年は、徹底排除の姿勢が浸透した効果か、家族連れが増えたという。入れ墨やタトゥーを入れた客によるトラブルも減った。 2010年までは、県営プールではボディースーツ型の水着「ラッシ