右か左かではなく上か下かが重要だという話をしばしば学生にしているのだが、つまり政治的その他の志向preferenceと議論のレベルの高低は別の問題である。読んで学ぶならいずれにせよレベルの高いものにするべきで、というのは結論を肯定するにせよ否定するにせよ論旨の展開を批判的に検討することがアカデミックな議論には(従ってその作法の訓練としての大学教育においても)必要であるところ、レベルの低い議論というのはツッコミどころだらけで話が進まないし訓練にもならないからである。 何かというとまた産経がどうしようもないということであって、早稲田大学の法学部が国歌斉唱時の起立強制は教育現場に相応しくないという趣旨の文章を入試で出題したのは不適切だという論旨で報道している(「早大入試で偏向的出題 国旗国歌「教育にふさわしくない」」MSN産経ニュース)。以下は同記事より。 問題文は「日の丸・君が代が戦前の日本の