東京電力福島第一原発事故で全域が警戒区域と計画的避難区域になっている福島県葛尾(かつらお)村(人口約1500人)の村民意向調査で、村民の3割が、村に帰還できる状況が整っても戻らないと回答したことが1日わかった。 村の担当者は「3割という数字はショック」と話した。 村は、4月1日をメドに実施される避難区域の再編で、大半は「避難指示解除準備区域」(年間被曝(ひばく)線量20ミリ・シーベルト以下)になる見通し。調査は1月、県内外の借り上げ住宅や仮設住宅で避難生活を送る高校生以上の村民1390人を対象に実施。1055人(75・9%)が回答した。 帰村について、放射線量の低下や生活基盤の整備などが整えば、64・7%が「戻る」と回答。一方、31・6%が、条件が整っても「戻らない」と答えた。戻るのが難しい理由(複数回答)は、「放射線量の低下が期待できない」が68・2%、「原発事故が収束していない」が48