葵の紋が入った瓦。後方には積み重なった瓦と見られる遺物が沈んでいる(静岡県熱海市の初島で)=米山要撮影 静岡県熱海市沖約10キロの初島近くの海底で、徳川家の三葉葵(みつばあおい)紋が入った鬼瓦など、江戸時代のものと見られる瓦が多数見つかった。 NPO法人「アジア水中考古学研究所」(福岡市)が確認した。船底と見られる板もあり、江戸城修築用の資材を運んでいた船とみられる。沈没した江戸時代の廻船(かいせん)の一部が積み荷ごと見つかるのは初めてという。同研究所は昨年11月と今年2月、徳川家の家紋入りの瓦が沈んでいるという地元からの情報をもとに、潜水調査を実施。深さ約19メートルの砂地で瓦などを確認し、瓦2点とすり鉢1点を引き揚げた。 遺物は南北約4メートル、東西約5・5メートルの範囲に集中。鬼瓦、軒丸瓦など4種類の瓦のほか、すり鉢が種類ごとに整然と並び、それらの間に幅30~50センチ、長さ1・2~