楽器の演奏については全く不調法なのでハードルが高いのですが、デザイナーとして楽器の、特にアコースティックな楽器の構造が好きです。 先日、楽器の内部構造を建築写真のように撮影した一連の写真を知りました。Bjoern Ewersという写真家による、ベルリンフィル室内楽オーケストラのキャンペーンポスターらしいのですが、楽器の内部空間の魅力をこれまでにない方法で見せてくれる写真に、強い感銘を受けました。 生の音を奏でる楽器の多くは、共鳴のための空間を内部に持っています。弦やリードの振動によって生まれた音は、その空間の中を様々に伝わりながら、より力強く美しく醸成されて、音色となります。一連の写真は、その共鳴箱を建築のインテリアにみたてて、音の出入り口から差し込む光で撮影するというアイデアが秀逸。高解像度のファイバースコープで撮影したのでしょうか、見ていると美しい音が聞こえてきそうです。 バイオリンの