食品添加物入り食品は、危険なのだろうか。このような疑問のもと、前篇では大妻女子大学家政学部食物学科の堀江正一教授に、食品添加物の安全性を確保するための基準の立て方などを聞いた。 前篇でのポイントの1つは、食品添加物を食品に含める時の基準そのものが厳しく見積もられているという点。動物実験で、有害な影響の出なくなる“閾値”である「無毒性量」を出す。それを人間に当てはめるため「安全係数」の100でさらに割る。こうして算出された「一日許容摂取量」の範囲内で、食品添加物入りの食品は出回ることになっている。 しかも、実際に出回っている食品に含まれる各食品添加物の量は、たいてい一日許容摂取量の1%未満。多くても数%ほどにとどまるともいう。 だが、食品添加物自体の一日許容摂取量が定められていても、食品メーカーがそれを破ることはないのだろうか。 後篇では、流通している食品に含まれる食品添加物の検査体制がどう