「斉藤さんアプリはアマチュア無線を再現したもの」と、開発したユードー社長の南雲玲生氏は語る。 南雲氏は小学生の頃、アマチュア無線のユーザー。異なる国の知らない人と交信できる面白さに惹かれていた。「ケータイの普及でアマチュア無線は衰退したが、アマチュア無線のこの面白さはどこにも引き継がれていなかった」(同)。見知らぬユーザーと音声だけでつながるソーシャル性が、同アプリのポイントだ。 斉藤さんは、使う人が限定される「とがった」アプリだ。まず、縁もゆかりもない人に電話をすること自体、一定の年齢層以上のユーザーには恥ずかしい。「このアプリのコンセプトを受け入れられるのは30代前半まで」と南雲氏は話す。 恥ずかしさの壁を越えてアプリを使い始めても、他のユーザーとうまく会話できる回数は少ない。筆者も何回か使ってみたが、他のユーザーとつながっても最初の数秒間で切られてしまい、1度もまともに話せなかった。