東日本大震災の発生から、きょうで1年を迎えた。改めて多くの犠牲者の冥福を祈るとともに東北、そして日本の復興を誓う日としたい。 国の政治がもたつきながらも、どうにかしのいできたのは被災者のみなさんの忍耐強さと地元自治体の努力があったからだ。さらにもう一つ見逃せない点がある。全国からかつてない巨額の寄付が寄せられる一方、今もさまざまな支援活動が続いていることだ。私たちはそれをもっと誇っていい。 「ボランティア元年」と言われた阪神大震災から今年で17年。被災地でがれき処理を手伝ったり、食料や衣料を配るだけでなく、活動範囲の広がりは目を見張るほどだ。 ◇官・民の壁を超えて その重要な担い手がNPOだ。 例えば、原発事故の影響を今も受ける福島県の子供を夏休みと冬休みの長期間、北海道など各地で受け入れて林間学校を開いた「ふくしまキッズ」。夏は518人、冬も190人の小中学生が親元を離れて参加し、今は近