『現代将棋を読み解く7つの理論』という本をご存知だろうか? AIの影響を受けて激変した現代の将棋を見事に解き明かした本であり、一介のアマチュアが書いたにもかかわらず異例のベストセラーになっている。 将棋界からの評価も極めて高く、将棋ペンクラブ大賞の技術部門で大賞を受賞した。 著者の名は『あらきっぺ』。 本名は荒木隆。 5歳で将棋をおぼえ、関西の名門・森信雄門下として奨励会に入る。そして三段まで上り詰めたものの、年齢制限で退会。最後の三段リーグで対局した相手の中には藤井聡太竜王もいる。 奨励会を退会してからはアマチュアとして再び将棋を指し始め、全国大会の常連となり、招待選手として出場した朝日杯でプロ2名を破るなど、現在も高い棋力を有する人物だ。ここまでならば、悲劇的ではあるものの、将棋界ではありきたりなストーリーともいえる。 荒木が異色なのは、その将棋との向き合い方だ。 『7つの理論』の大ヒ
![“藤井聡太14歳と戦った男”が異色の将棋ベストセラー著者に 「敗戦に関する痛覚は完全にバグってます」AI研究に没頭する今とは(白鳥士郎)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a2b021176b187d57867d65a6ddb99e108305eccf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2F3%2F-%2Fimg_a3e0c6d75e0ddd6920570505da43e028161195.jpg)