私たちは戦争について何を知っているのだろうか。私の親の世代は戦争体験があるが、私は話でしか知らない。誰から聞いても悲惨なものであるのは間違いない。ただし、その知識もせいぜい親の半径1メートルの世界であるので、世界の全体像はまったくわからない。 そこで、歴史の出番だ。いろいろな個別の話では興味が惹かれるが、それでも世界の全体の戦争の話はカバーできていない。長い間そう思っていたが、1998年から2001年まで米プリンストン大学に留学中、素晴らしいデータベースに出会った。そのデータベースには1816年からの世界中の戦争が収録されていた。 それらを整理すれば、1823年からの世界で起こった95の国家間戦争について、のべ337ヵ国が参加したことがわかる。それらの国の中で、最後の戦争から現在まで最も長く平和の期間を過ごしているのが、デンマークである。プロイセン王国とのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦
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