ヒットで大切なことはバラエティで学んだ 『人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ』という書籍がある。 筆者は吉田正樹氏。かつてフジテレビのディレクター、プロデューサーとして、『夢で逢えたら』『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば』『笑う犬の生活』『トリビアの泉』『爆笑レッドカーペット』等のヒット番組を手がけ、90年代以降のテレビ界を牽引した一人である。 本書の中で吉田さんは、新米時代にADとして参加した『オレたちひょうきん族』や『森田一義アワー 笑っていいとも』をはじめ、自ら携わった番組に関わるエピソードを赤裸々と言っていいほどストレートにつづっている。そこに描かれているのは、人気番組誕生の裏にある人間くさい世界だ。大会社の人間関係やタレントとの交流、挫折などを描いた自伝的読み物として面白い。 1月8日に急逝した横澤彪氏(吉田さんが師と仰ぐ元フジテレビプロデューサー。『ひょうきん族』『