日本の「かたち」をとらえなおしてみたい。現実の風景も精神の風景も。 本来あるべき日本の姿とはどういうものだろうか。(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第123弾です) 連日、すさまじいニュースが入っている。株の暴落を見ると、まさに第二次世界大恐慌が始まったように思える。そこに日本人のノーベル賞受賞のニュースが入ってきた。それも物理で3人、化学で1人の計4人も同時に受賞だ。これが日本人が自信を取り戻すきっかけになって欲しいと思う。物理の受賞者は素粒子の理論だ。何を隠そう、筆者もこの分野で長い間研究を行っていたから、この3人はもちろんよく知っている。 1975年、シシリー島のエリチェという所で国際会議があったとき、日本人参加者は私と南部氏の2人だった。レストランでイタリア語が分からず、何を注文してよいか困っていたとき、南部氏に助けていただいたことを覚えている。南部氏は素粒子の研究