私には、二人の親友がいる。 渋谷凜と、神谷奈緒。 同じプロダクションの同僚であり、ユニットのメンバー。 大切な仲間であり、同時にライバルでもある。 アイドルという職業柄、正面切って戦うわけではないけれど、競争意識は間違いなくある。 何となくでアイドルを始めた私が全力で走ることが出来るのは、彼女らに引っ張り上げられた部分もあるだろう。 二人に置いて行かれないように、肩を並べられる自分でいられるように。 凛は問いかけだ。 その姿勢が、私に疑問を投げかける。 「あなたはそれでいいの? それで本当に満足できる?」 奈緒は答え。 その振る舞いが、私に解答を教えてくれる。 「これがあたしの全力だ」 と。 彼女たちが全力でいるから、私自身もまた全力でなければいられない。 その関係がシビアだけど心地よくて、二人と並んで立てる私でいるために、私は頑張れるのだと思う。 翻って、渡辺棋王と天彦八段というかつてか
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