露出計の修理もどうにか完了したので、さっそく撮影してみる。今から半世紀以上前のカメラだが、すべてキカイによって、必要な機能すべてが実装されている。例えばフィルムを装填しての空送りだが、多くのカメラはフィルムをセットしたあと、何枚かシャッターを切って、フィルムカウンターが1になるまで空送りする必要がある。 だがCONTESSA 35は、フィルムを装填したあと、底部のフィルムカウンターを◆マークに合わせてフタをすれば、あとはフィルム巻き上げノブを回していくだけだ。カウンターが1になると、自動的にストップがかかる。こんなところまで、いちいち全部歯車とカムだけで作ってあるという事実に驚嘆する。 CONTESSA 35での撮影は、どうしても段取りが多くなる。まず撮影したいアングルを決めたら、露出計を見る。針が指す部分に希望の絞り値をダイヤルで合わせると、シャッタースピードの値が出る。あるいはその逆で