昨日取り上げたアダム・ポーゼンのブログエントリでは、サマーズ講演の要旨として、履歴効果の他に、そもそものカンファレンスの主題である生産性成長率の鈍化と、技術による失業の2点が挙げられていた。 生産性上昇率の鈍化については概ね以下のようなことが述べられている。 米国のみならず中国でも非熟練労働者が労働市場から退出していることからすると、労働市場に残っている労働者の平均的な生産性は本来は世界的に上昇しているはず、という点をサマーズは指摘。 ポーゼン自身は、労働市場統計の方が、加工度の高いGDP統計より信頼できると考えている。ましてやGDPの資本・労働要因を取り除いた残差として計算される生産性の信頼性は低い。これはポーゼンが以前に英国のデータについて主張した点であり、生産性のデータが間違っているに違いない、というのがポーゼンの見解。 サマーズは労働と生産性のパズルを重要だが理解が難しい問題として