国内で独自の進化を遂げたことから、海外で通用しなかった日本の携帯電話。スマートフォンが本格的な普及フェーズに入った2010年、メーカーにとって新たな戦いの幕が切って落とされようとしている。 「『モバイル・ファースト(携帯電話が第一)でいく」 2月15日から4日間、スペイン・バルセロナで開かれた携帯電話見本市「モバイルワールドコングレス(MWC)」。米検索大手グーグルのエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)は16日の講演で、これからの事業方針を端的に語った。 MWCの会場は、1992(平成4)年のバルセロナ五輪でメーン会場となった、モンジュイックの丘の麓。そのバルセロナ五輪の6年後、パソコン向け検索サービスで事業を始めたグーグルは2007(平成19)年、携帯電話向け基本ソフト(OS)「Android(アンドロイド)」を投入し、携帯電話事業に乗り出した。さらに、シュミットCEOは「モバイ