おみくじは、ときどき身もフタもないことを告げてくれる。 以前、結婚願望の強い友人と一緒におみくじをひいたとき、「今年こそ結婚するぞ!」と意気込む彼女のひいたおみくじは「凶」で、「待ち人きたらず」とあった。 気を悪くした彼女、別のお寺で引き直したが、またしても「凶」。で、さらに出た言葉はコレ。 「待ち人こない。待つな」 「なぜ命令? 待つぐらい勝手じゃん……」と落胆する友人を見ながら、いくら何でもこの言い方はないだろうと思ったものだ。 思えば、寺、神社によって、おみくじの文体というかテンションはかなり異なる気がする。 そこで、明治神宮、浅草寺、湯島天満宮の3カ所で、それぞれおみくじを引き、比べてみた(罰当たりです。 ごめんなさい)。 まずいちばん「大人」な印象なのは、明治神宮である。 「大御心」として、昭憲皇太后か明治天皇の歌が綴られているのだが、大吉・中吉などのランク分けがないのだ。 たと