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ブックマーク / www.ringolab.com (12)

  • ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 「地球上に生命が誕生してから約20億年間、生物は死ななかった。ひたすら分裂し、増殖していたからだ。ではなぜ、いつから進化した生物は死ぬようになったのか?」。 高等生物は放っておくと寿命がきて自ら死んでしまう。遺伝子にプログラムされた細胞の死=「アポトーシス」の視点から、ヒトの死を考える。新書で一般向け読み物だが、科学から倫理・哲学的意味にまで踏み込む深い内容。 「細胞は、内外から得たさまざまな情報─周囲からの「あなたはもう不要ですよ」というシグナルや、「自分は異常をきたして有害な細胞になっている」というシグナル─を、総合的に判断して"自死装置"を発動するのです。」 ヒトの手も指の間の細胞がアポトーシスで死んでいくことで形成される。カエルやチョウぼ変態も不要になった細胞が死んでいくことで実現されている。「細胞を大めにつくって、不要な部分をアポトーシス

  • 会議の科学―健全な決裁のための社会技術 - 情報考学 Passion For The Future

    ・会議の科学―健全な決裁のための社会技術 会議を科学的にデータ解析して、「決定プロセスの健全性」を確保するには、どのように会議を行えばいいかを研究した。ビジネス書にありがちな"すごい会議"の幻想を打ち砕く。まず実際の会議は多くの場合、生産的なものになっていないことが指摘される。 「ブレインストーミングに限らず、通常、集団で課題遂行を行うときには、一人で同じ課題に取り組むより優れた成果が得られると期待しがちである。しかしそうした期待に反して、今述べたブレインストーミングと同様に、集団で行ったとしても期待される成果に達しないばかりか、個々人の成果を集団人数分集めた方が優れていることを示した研究が多い。」 皆で話し合えばいい考えが出てくるという素朴な信念は多くの場合、ただの幻想にすぎないという。メンバーの相互作用による「プロセスの喪失」は主に次の4つに起因している。 1 評価懸念 否定されるこ

  • Passion For The Future: 「みんなの意見」は案外正しい

    「みんなの意見」は案外正しい スポンサード リンク ・「みんなの意見」は案外正しい とても面白いだ。 こののテーマ「集団の知恵(原題:Wisdom Of Crowds)」はいまインターネットでホットな話題でもある。集団の知恵(リンク)で検索精度を向上させたGoogleや、有志の知恵によるオープンソースプロジェクト開発の話題も取り上げられている。 「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがある一方で「烏合の衆」ということばもある。このは前者の文殊の知恵に光を当てる。多数の成功事例をとりあげ、それが成立する条件を「認知」「調整」「協調」という3つの視点から分析していく。 集団の知恵がはたらく賢い集団の4要件として、以下の要素がまとめられている。 1 意見の多様性(各人が独自の私的情報を多少なりとも持っている) 2 独立性(他者の考えに左右されない) 3 分散性(身近な情報に特化し、それを利

  • フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略 - 情報考学 Passion For The Future

    ・フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略 ワイアード編集長で「ロングテール」概念の提唱者のクリス・アンダーソンが、ネットビジネスの「フリー」戦略を分析した。 「そして二十一世紀はじめにいる私たちは、新しい形のフリーを開発しつつあり、それが今世紀を定義づけるだろう。新しいフリーは、ポケットのお金を別のポケットに移しかえるようなトリックではなく、モノやサービスのコストをほとんどゼロになるまで下げるという、驚くべき新たな力によっている。二十世紀にフリーは強力なマーケティング手法になったが、二十一世紀にはフリーがまったく新しい経済モデルになるのだ。」 実体のあるモノをフリーにするのは限界があったが、デジタルコピーは何百万でも無料で配ることができる。しかも現実世界の流通と違って、何百万人に配布してもたいしたコストにならない。少数の有料顧客や、ビジネスの受益者が支払うコストによって、大勢に無料で商品

  • つきはぎだらけの脳と心―脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか? - 情報考学 Passion For The Future

    ・つきはぎだらけの脳と心―脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか? 愛情、記憶、夢、楽しむセックス、神(宗教)など多くの「人間らしさ」は脳の進化上の制約(設計ミス)から生じたとする刺激的論考。著者は脳の可塑性研究の国際的リーダーのデイビッド・J・リンデン教授。 脳の進化上の制約とは、 1 既存のもののうえに新たな部分を付け加えるしかない 2 いったん持たせた機能を「オフ」にするのが非常に難しい 3 ニューロンの処理速度が遅く信頼性が低い ということ。「その場しのぎの対策」のためのつぎはぎによって、脳は大きくなり、ネットワーク構造は複雑になり、万能機械になっていったが、燃費は悪く非効率で、予想外の副産物を多く生み出していった。 へんてこなシステムとして夢がある。著者によると、人間は毎晩夢を見ることで膨大な記憶を整理していく。レム睡眠とノンレム睡眠の反復によって記憶の定着と統合を行

  • 理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 - 情報考学 Passion For The Future

    ・理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 ゲーデルの不完全性定理、ハイゼンベルクの不確定性原理、アロウの不可能性定理。それぞれを数学と論理学の限界、科学の限界、民主主義の限界と言いかえることもできる。3つの限界から、人間は何をどこまで、どのようにして知ることができるかを、仮想的なシンポジウム形式で議論する。 仮想的な登場人物は"司会者"と数十名。"大学生""会社員""哲学者""数学者""情報科学者""科学史家""論理学者""方法論的虚無主義者"など、それぞれの立場から、限界に対する意見が表明される。専門的な話も、大学生や会社員がわかるように、司会者が誘導する。 ノーベル経済学者のアマルティア・センは、理性の限界を認識せず、既存の合理性ばかりを追う人を「合理的な愚か者」と呼んだそうだが、ほとんどの現代人は愚か者に該当してしまうだろう。なぜ知ろうとしないかと言えば、知っても知的好奇心を満た

  • Passion For The Future: 早期教育と脳

    早期教育と脳 スポンサード リンク ・早期教育と脳 ■三歳児神話と臨界期に大きな疑問符 著者は東京女子医大教授、日赤ちゃん学会事務局長。 早期教育の市場は2002年度で推計1500億円。少子化の影響で親の教育熱が高まっている。特に親の関心は、「育児」から「育脳」へ移ってきている。適切な早い時期に適切な刺激をいっぱい与えて、ハイスペックな脳をつくることがよしとされる。 こうした早期教育の背景には、ある時期を過ぎると、脳が柔軟さを失い、ある種の行動の学習が不可能になる、という「臨界期」の理論がある。絶対音感や英語のLとRの区別など、視覚、聴覚の一部の機能においてはその現象が確認されている。動物実験でも、早期教育をしたマウスが高い能力を発揮した実験もある。こうした断片的なデータが、「3歳までに教えないと手遅れになる」という神話を広めてしまった。 だが、人間が社会で生きていく上で大切な、より高度

  • Passion For The Future: 統計でウソをつく法

    « iPod Touch対応のパーソナルメディアサーバー Locura? Personal Media Server | Main | レゴ モザイク » 書評:脳・こころ |書評: 企画・発想| 書評文化・文明|書評:経済・経営 |書評:子 供・教育|書 評:小説・戯曲|書評:ネット活用 |書評仕事・管理|書 評:メディア論|書評:その他|書評:思想・哲学 |書評 :文章・表現|書評:認知・心理 |書評:神 話・宗教|書 評:科学・技術書評:社会・世間 |書評教養 ・雑学 2006年度 年間オススメ書籍ランキング ノンフィクション部門 2006年度 年間オススメ書籍ランキング フィクション編 2005年度 書籍売り上げラン キング ベスト20 2005年度 年間オススメ書籍 ランキング ベスト20冊 2004年度 人気記事ベスト10 アクセス数が多かった記事とは? 2004年度

  • 借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記 - 情報考学 Passion For The Future

    ・借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記 25歳年収240万円のフリーターが、欲に目がくらんであっという間に1億2千万円、利息24%の借金を背負う。過酷な取り立てに追い込まれるが、自己破産することも許されない無間地獄の日々。生々しい。すべて著者の体験した実話だそうだ。借金体験記は世の中にいくらでもあるのだろうが、人気メールマガジンの作者なだけあって、リードから読ませるのがうまい。 この人の借金は完全に自業自得だし、債権者との訴訟における著者の言い分もいまひとつ同情できる内容ではない。だがどん底に陥ってもあきらめず、意識的な勉強によって復活のためのファイナンスインテリジェンスを身につけていく。したたかな生き方には学べる内容も多い。 著者は借金を完済しただけでなく、現在は行政書士事務所、不動産会社とホテルチェーンの経営者として成功しているらし

  • 2008年度 書籍売り上げランキング ベスト20 - 情報考学 Passion For The Future

    今年このブログの紹介記事を経由してAmazonで販売されたの売り上げ冊数ランキングです。今年は意外なが1位になりました。 ・2007年度 書籍売り上げランキング ベスト20 http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/12/200720.html ・2006年度 書籍売り上げ ベスト20 http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/01/200620.html ・2005年度 書籍売り上げランキング ベスト20 http://www.ringolab.com/note/daiya/2005/12/200520.html ・2005年度 書籍売り上げランキング ベスト20 http://www.ringolab.com/note/daiya/2004/12/6-1.html ■1位 科学する麻雀 http://www

  • 快適睡眠のすすめ - 情報考学 Passion For The Future

    ・快適睡眠のすすめ 国民の50%が起床する時刻を調査したところ、60年代には曜日にかかわらず朝は6時起床、夜は10時に就寝していたそうだ。ところが、この35年間で起床も就床も30分から1時間遅くなり国民全体で夜型が進行しているという。 同時に睡眠時間は60年代に8時間13分だったのが1時間以上短縮された。国際比較によると日人は1日当たりの平均睡眠時間が453分(7.6時間)で、世界でも目立った短眠民族である。(特に家事や育児に忙しい40代の日女性が睡眠時間を切り詰めて世界一級とのこと。) ・平均睡眠時間 日 453分 カナダ 489分 アメリカ 496分 イギリス 511分 オランダ 492分 デンマーク473分 フィンランド496分 個人レベルでみると朝型・夜型、短眠型・長眠型には一長一短の特徴があるそうだ。朝型人間は生活習慣の堅さが強く融通性がなく、夜型は生活パターンの変化に耐性

  • 最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か? - 情報考学 Passion For The Future

    ・最底辺の10億人 最も貧しい国々のために当になすべきことは何か? 元世界銀行の開発研究グループのリーダーで、アフリカ問題のイギリス政府顧問をつとめた著名なオックスフォード大教授の経済学者が、世界の貧困問題の質を語る。開発をめぐる状況はこの40年間で大きく変化した。かつて開発問題とは10億人の豊かな世界と50億人の貧しい世界の問題であった。しかし、発展途上国の多くが経済成長をはじめた今、世界人口の8割、50億人の大部分は開発が急速に進んでいく国にくらしているという。 その一方で開発に失敗した国々(主にアフリカの小国)は国家経営に破綻しており、今後も自力改善の見込みがたたない。「なんらかの対策が立てられないかぎり、この10億人のグループは今後20年間も世界経済から取り残され、窮乏と不満のゲットー的状況を形づくることになるだろう」。 著者は最貧国の多くがはまった罠に共通点を見いだす。紛争の

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