「いつも周りに謝ってばかりいたドリーに、自分自身を愛してほしい」──ディズニー映画の最新作『ファインディング・ドリー』に、アンドリュー・スタントン監督はそんな想いを込めた。 7月16日の公開初日、各地の映画館はほぼ満席。6月から先行上映されていたアメリカでは、『ズートピア』や『トイ・ストーリー3』を上回り、アニメ史上最高の興行成績を収める空前のヒットとなっている。 同作は、2003年に公開された『ファインディング・ニモ』の続編。主役・ドリーは、前作にも登場したニモの友達だ。懐きやすく天真爛漫で鯨と話せるなどの能力を持つものの、数秒前のことをすぐに忘れてしまう。今作はドリーが自分のルーツを探す旅に出るストーリーで、その家族愛に涙した親子は多い。また、“忘れん坊のドリー”に、わが子のある姿を投影し、涙を流す人も。都内に住む40代の主婦は、こう話す。 「ドリーを見て、うちの息子の小さい頃を思い出