《無題》1992~2000年頃 カラーポラロイド 10.2×10.2cm Balthus, United. c.1992-2000 ©Harumi Klossowska de Rola ピカソをして「20世紀最後の巨匠」と言わしめた画家バルテュス。 彼は、最晩年に手の自由がきかなくなると、鉛筆をポラロイドに持ち替え、 デッサンに代えてモデルを撮影するようになりました。 本展では、遺作を描く為に撮影した貴重な作品を含む ポラロイド写真を日本で初めて公開し、 バルテュスの静謐で謎めいた創造の秘密に迫ります。 画家バルテュス(1908-2001)は、ポーランド系貴族で美術史家の父と、画家の母の間に生まれました。絵画は独学ですが、親のもとを訪ねる画家や文学者との交流に恵まれ、早熟な才能を育みます。26歳でパリにおいて初個展を開催し、その時点ですでに彼の終生のテーマとなる、神秘的な少女たちが白日夢に