熊本県天草市の「天草ロザリオ館」(同市天草町)と「本渡歴史民俗資料館」(同市今釜新町)で、個人から寄託されて管理していた史料に油性ペンで整理番号を書き込んでいたことが分かった。中村五木市長は16日の市議会一般質問の答弁で「貴重な史料に不適切な処理を行ってしまい、深くおわびしたい」と陳謝した。 市文化課によると、書き込みが見つかったのは寄託分389点のうち、両館で保管している掛け軸やびょうぶなど計180点。この中には、キリシタン関連の県指定文化財となっているマリア観音像や根付など信心具9点も含まれている。掛け軸の軸部分や保管箱、像の台座部分などに、油性ペンで直接数字が書かれていた。 2010年に史料のデータベースを作成する際、両館の職員が整理番号として直接書いてしまった。今年2月、寄託者の指摘で発覚したという。丸林真吾課長は「学芸員の配置不足や指導者の指示、管理が不十分だったことが原因。11