自民党の野田毅税調会長は15日、都内のホテルで行われた「アジア調査会」の講演で、安倍晋三首相が重視する「価値観外交」について、「中国から見れば『対中包囲網』だ。そういう言葉遣いはあまり利口ではない」と疑問を呈した。そのうえで「言われた相手が反感や敵愾心(てきがいしん)を持つのは当たり前の反応だ。わが党内にもこぶしを振り上げて(価値観外交を)いう人がいるが、違うのではないか」とも述べた。 野田氏は平成12年から日中協会会長を務める“親中派”の一人だが、党内に波紋を広げそうだ。 また野田氏は、いわゆるA級戦犯の靖国神社からの分祀(ぶんし)についても言及し、「天皇陛下にご参拝いただくのが靖国神社の本旨だ。日本国内の論理として整理すれば天皇陛下にお参りいただける。そういう整理がつけば、中国からいちゃもん(難癖)をつけられることではない」などと持論を展開。「教義上は(神体を移す)遷座か、(おまつりし