7 9条と実態の乖離を固定化することが「立憲主義」に合致する態度なのか、という問題安倍政権はなぜ、今回の集団的自衛権行使の解禁にあたって解釈変更ではなく、憲法改正手続きを踏まなかったのか。ハードルの高い道を避けて安易な方法で、憲法上の制約を解くのは立憲主義に反するのではないかー。こういった疑問の声は、行使容認論者である山崎拓・元自民党副総裁など改憲派からも、聞かれた。(*1) これに対し、安保法案に関する与党協議で中心的役割を果たしてきた高村正彦・自民党副総裁は、憲法改正について問われ、こう語っている。 高村正彦氏 現在でも機は熟していませんね。平和を愛することは大事だけれども、平和を愛するだけではなく、現実的に平和を守ること以上に、平和主義、たとえば、憲法9条にノーベル平和賞を獲らせようとか。平和主義を守ることに熱心な人達が多いです、日本は。それが本当に平和を守ることになっているのか。